自分のドーシャ(潜在体質)を知ったその先は?

生徒様からのお便り アーユルヴェーダ

メールレッスンを読んでいて、自分はヴァータだなということが分かりました。

最近、あるきっかけで自分の様子を客観的に見ることがあり、
アーユルヴェーダの観点から、変化できれば……と思ったのですが、

自分のドーシャが分かったところで、次はどうしたらいいのでしょう?


生徒様より、上記のご質問をいただきました。

(Sさまからいただきました。
同じような疑問をお持ちの方にも有用な情報となりますため、
共有させていただきたいとお願いしたところ、
Sさまにはブログへの掲載、内容ともにご了承いただきました。)

まずメールをシェアさせていただきます。

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自分のドーシャが分かったら次に何をすればいいのか

件名「質問:ドーシャを知ったその先は?」

私事ですが、先日のメールレッスンを読ませていただき、自分はヴァータだったんだ…と確信しました。

振り返れば、小さい頃から周りを警戒して生きてきたなぁ…と思う節がたくさんあります。

何気なくしてきたことだけど、自分って、常に極力最低限の接触で何とかいろんな人とやりすごそうとしてきたんだと気づきました。

最近に関しては、
職場で会うたび嫌な事を言ってくる人がいるから極力スルーする、
職場の苦手な方と一緒になりたくないから通勤時間を早くする、
同居の義母に不快に思われたくないから家事の時間をずらす、
などをしてしまっています。

自分が平和な気持ちでいるために選んでしていることだから仕方ないか、とやり過ごしてきました。

しかし、先日、とあるきっかけで客観的に自分の姿をみて、やるせない気持ちになりました。

長年何かしらから逃げ続けて生きてきて染み付いた「顔」を見たのです。

我ながら驚きました。

 

こんな話を読んでもらい、恐縮なところですが…、質問です。

自分の体質がわかったところで、どうしましょう…。

ヴァータじゃない方に体も心も寄せていくのでしょうか?

カパの人のようになりたいからカパのように行動したり、カパ向けの食事をするのでしょうか?
もしくは全くそういう事ではないのでしょうか…。

Sさん、ご質問ありがとうございます。

ご質問は、

「体質を把握したら、その先にどのような行動をすればよいのか?」

ですね。

1.体質を把握する(プラクリティとヴィクリティを観察し続ける)

2.増大したドーシャに対処するが、Vが乱れている場合はまずVに対処する。

この二つがポイントだと思います。

 

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1.体質を把握する

ご自身の乱れに気付くと、何か変化を起こしたり、新しいことを取り入れようとしてしまいがちですが、

現状把握と、不調がある場合は、その原因を観察することが大切です。

今回の場合、ヴァータ的な乱れ(不安、恐れ)もありますが、カパ的な乱れ(避ける)もあると見受けられます。

最近の思考や行動の特徴が、どのようなマインドから発しているものか知ることが、
変化への第一歩だと思います。

2.増大したドーシャに対処するが、Vが乱れている場合はまずVに対処する

一般的には、Vの乱れを押さえてから、他のドーシャの乱れにアプローチします。

現代社会(スピーディー、ストレス、電子機器が充満)では、
Vの乱れを起こす方がとても多いですが、
Vは、動きを司るドーシャのため、Vが乱れると、他のドーシャを煽るようにして、
他のドーシャの乱れも増長させます。

まずは、ご自身のできそうなことから、2,3つの簡単な変化を起こすのが得策です。

ヴァータじゃない方に体も心も寄せていくのでしょうか?

アーユルヴェーダの原理原則は、

「似たものが似たものを引き寄せ(増大させ)、反対の性質がバランスする」

です。

そういう意味では、上記のご質問には「はい」と答えてしまいがちですが、もう少し詳細を見ていく必要があると思います。

「ヴァータじゃない方」=「ヴァータを鎮める方」

と置き換えて、例えば、普段忙しく動き回っている場合は、

ヴァータの「動」の質が大きくなりますので、

休憩したり、優先順位をつけて一つ完結したら次……というように、「静」な性質を取り入れることで、整ってくるかと思います。

カパの人のようになりたいからカパのように行動したり、カパ向けの食事をするのでしょうか?
もしくは全くそういう事ではないのでしょうか…。

カパの人のように=安定して穏やかな人

でしょうか?

カパの人のように=むくんで頑固な人

でしょうか?

一般的な特徴だけ取っても、いろいろな「カパの人」がいます。

カパの乱れが見られない限り、カパを増大させる行動を起こすべきではありません。

ヴァータに対処した後で、他のドーシャの乱れにも対処していくことで、自然と、その人のもつカパのいいところも現れてきます。

 

アーユルヴェーダヘルスカウンセリング

森の時計ではアーユルヴェーダヘルスカウンセリングを行っております。

健康に関する質問票をご記入いただいた上、オンラインでのカウンセリング後、こちらからいくつかご提案を致します(改善のための具体的なガイドラインについてアドバイス)。

その後任意で健康日記の記入と経過観察を行っていただき、必要に応じて再カウンセリングするというものです。

ご興味のある方はお問合せ画面よりお問合せくださいませ。

 

アーユルヴェーダのドーシャバランスの考え方とは

上記の回答後、新たにS様からご質問をいただきました。

まずはメールの内容をご紹介します。

最初の返信に
「Vの乱れをつつ、他のドーシャの乱れにアプローチします」
とありましたが、

アーユルヴェーダでは、例えば

■自分が生まれた頃のバランス
ヴァータ:7、ピッタ:3、カパ:5
■今のバランス
ヴァータ:5、ピッタ:5、カパ:5

だったとしたら、今のほうが、

「トリドーシャのようでバランスがよい!」「心も体も健やか」

というより、

「本来の自分よりヴァータが2ほど減ってしまい、ピッタが2も増えてしまってバランス悪い(乱れている)」「心も体も崩れている」

ということになるという解釈でいいのでしょうか…?
3つのドーシャを均等に持ち合わせるようにする、というより本来の自分の特性を保つようにする、のがアーユルヴェーダの考え方というのか…。

 

Sさん、ご質問ありがとうございます。

ご質問の件ですが、ご認識のとおりです。
生まれつき、トリドーシック(VPKが同じくらい)な方も
いらっしゃいますが、多くの方が、1つあるいは2つのドーシャが優勢です。

基本的にプラクリティ(本来のドーシャバランス)よりも
増えているドーシャに関する乱れを自覚することが多いと思います。

詳しくは、こちらの記事に書いています。
【アーユルヴェーダの基礎知識】プラクリティとヴィクリティ

あくまで理論上の話ですが、
ドーシャバランスを均等にするのではなく、自分が心地いいと思う状態にもっていくために、
増大したドーシャにアプローチします。

また、
アーユルヴェーダもヨガも、哲学が大本になっているので、
とても土台がしっかりしたものですよね。
それを軸に学んで、実践していくと、
普通の自分とはいっても、昔の自分よりも輪郭がはっきりしてくると思います。

***

メールでのやりとりを経て、S様より次のようにコメントをいただきました。

いくら自分のもってるドーシャを分析していても、
年齢によっても季節によっても、さらに時間帯によってもバランスに変化が生じることもわかってきて、
奥が深いなぁ、と感じました。

先生のブログやメールレッスンをGW中に読むつもりです。
ご回答ありがとうございました。

S様、こちらこそご連絡いただきありがとうございました。

ヨガやアーユルヴェーダをツールにして一歩踏み出そうとする、
そのポジティブな姿勢が素晴らしいと思います。

またご質問がありましたら、どうぞお気軽にご連絡くださいませ。

 

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