【ココナッツミルクの基礎知識】生成方法・栄養・レシピなど

ココナッツミルク ブログ

南国の香りと甘味をもつココナッツミルク。

当教室でもアーユルヴェーダ料理、スリランカ料理、ロースイーツにと、様々な料理に用います。

本稿では、ココナッツミルクの栄養、レシピ、料理への使い方など、ココナッツミルクの基礎知識をお伝えします。

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ココナッツミルク

ココナッツミルクは、成熟したココナッツの種子の内側に形成される固形胚乳から得られる、甘い乳状の食材です。

ココナッツミルクは多くの熱帯料理で使用される材料で、特に東南アジア(タイ、マレーシア、スリランカなど)やポリネシアで頻繁に使われます。

主産地 フィリピン、インドネシア、マレーシア、インド、スリランカ
栄養 中鎖脂肪酸、カリウム、マグネシウム、銅、鉄などを多く含む。

ココナッツミルクの生成方法

ココナッツミルクは、すりおろしたココナッツの固形胚乳を水と一緒に弱火で煮込んでから裏漉しし、目の粗いガーゼなどの布で絞ることで生成されます。

ちなみに、ココナッツウォーター(ジュース)は、ココナッツの種子の中央に溜まった水状の液体であり、ココナッツミルクとは全く別物です。

ココナッツミルクの利用

カレーやスイーツなどに使われています。

エビバターカレー

ココナッツミルクは、牛乳アレルギーなどで牛乳が使用できないときに、牛乳の代わりに用いられます。

粉末のココナッツミルクもありますが、乳・乳製品由来の成分が含まれている場合もありますので、注意が必要です。

ココナッツミルクの栄養

中鎖脂肪酸、カリウム、マグネシウム、銅、鉄などを多く含みます。

脂質が多く糖質が少ないのが特徴です。

牛乳とココナッツミルクでは栄養組成が大きく異なります。

牛乳と比べるとカロリーは高くなりますが、糖質の摂取を控えたい場合には適した食品ですが、牛乳の栄養素をココナッツミルクで補うことは困難です。

中鎖脂肪酸

ココナッツやヤシ科の植物の種子に含まれる天然成分で、ココナッツミルクにもココナッツオイルと同様に中鎖脂肪酸が豊富に含まれています。

中鎖脂肪酸は分子の長さが短い脂肪酸のことです。

分子の長さが短いことで水に溶けやすい特徴があり、小腸から門脈を経由し、肝臓に直接入って分解されます。

一般的な油脂とは消化吸収の経路が異なり、約4~5倍の速さで分解され、短時間でエネルギーになることが特徴です。

ココナッツミルクには液体タイプとパウダータイプが存在する

ココナッツミルクは「液体タイプ」と「パウダータイプ」が市販されています。

ココナッツミルクパウダーは、ココナッツミルクを煮詰めて水分を蒸発させ、パウダー状に加工したものです。

よく似たものに、製菓店で売られているココナッツフラワー(ココナッツパウダー)がありますが、これとは別物です。

ココナッツフラワーは、ココヤシの実の胚乳をすりおろし、パウダー状に加工したものです。

ココナッツミルクパウダーの利点

当教室では、400g相当のココナッツミルクを一度に使う時以外は、ココナッツミルクパウダーを使っています。

その理由は主に以下の3つです。

1.保存が簡単

ココナッツミルク缶やパック製品は、一度開封するとなるべく早く使い切らないと傷んでしまいますが、短期間に使い切るのは難しいです。

製氷皿などに入れて冷凍保存もできますが、冷凍庫の場所も取ります。

一方、パウダータイプは常温保存で、しっかり封をしていれば保存が効くため、そのような問題はほぼありません。

2.量を調整しやすい

パウダーは料理に使う量の調節が簡単です。

使いたい分だけ水かお湯で溶かせばすぐ使えますし、濃度の調整も効きます。

3.味が液体タイプに劣らない

いくら便利でも、味が劣る場合は使いたくありませんが、ココナッツミルクパウダーを溶かしたものも味は良好です。

筆者が勤めていたスリランカ料理店のスリランカ人シェフも、好んでココナッツミルクパウダーを使っていました。

ココナッツミルクパウダー製品例

マギー

業務用のボリュームなので、おうちでココナッツミルクを多用する方におすすめです。

 cotta

お菓子作りをよくされる方にはおなじみのcottaでもココナッツミルクパウダーを購入できます。

 チャオコー

ココナッツミルク缶でもおなじみのチャオコーのココナッツミルクパウダー。

安価で使い切りやすい量です。

ココナッツミルクに関するよくある質問

余ったココナッツミルクはどのように保存すればよいですか?

すぐに使わないようなら、よく攪拌して(濃度を均一にするため)、製氷皿や小さなタッパーに入れて冷凍保存してください。

ココナッツミルクがいつも余ってしまいます。どうすればよいですか?

ココナッツミルクパウダーを試してみるのはいかがでしょうか?

作りたい分だけ作れますし、濃度も自由に調整できます!

ココナッツミルクパウダーは、どのくらいのお水で溶かしたらよいですか?

 ■濃いめ ココミルパウダー:水=1:2
 ■中濃度 ココミルパウダー:水=1:3~4
 ■薄め  中濃度以下の比率

パウダーのメーカーや、求める濃度によって異なるので、ご参考程度に。

パッケージに、目安量が書いてありますので、そちらを参考になさってください。

ココナッツミルクパウダーは水で溶けますか?

水で溶けますが、お湯またはぬるま湯の方が溶けやすいです。

ココナッツミルクパウダーはどこで購入できるのですか?

普通のスーパーではほとんど見かけません。

実店舗で購入したい場合は、インド食材店、ハラルフード店、富沢商店、カルディなどで手に入ることが多いです。

自然食品店にも置いているかもしれません。

ココナッツミルク缶やパウチタイプのものは、普通のスーパーや業務スーパーなど、いろいろなところで売られています。

余ったココナッツミルクを使い切りたいです。おすすめのレシピはありますか?

下記をご覧ください。
おすすめは「なすとネギのカレー」です

アーユルヴェーダの栄養学

アーユルヴェーダの観点からココナッツを見ていきます。

ココナッツは、何千年も前からアーユルヴェーダの経典にかかれており、薬効的な使い方が多くあります。

アーユルヴェーダの栄養学の概要について
>>【アーユルヴェーダの栄養学】食材ごとに決まっている7つの性質

質(Guna)

  • 重性
  • 油性
  • 粘性
  • 冷性

動作(Karma)

V↓P↓K↑

味(Rasa)

甘味

消化後の作用(Veerya)

冷性

消化後の味(Veepaka)

甘味

効果(Prabhava プラッブハーヴァ)

  • 胃酸過多、口内炎、尿道炎症、ヘルペス、はしかによる熱、尿閉、下痢、婦人科系に効く。
  • 泌尿器官特に暴行をクレンジングして解毒する。
  • 滋養を与え、体重を増やし、精力を強化する。
  • 食べ過ぎは便秘になる可能性がある。
  • 脱水症状の際の水分補給になる。
  • ココナッツオイルのヘッドマッサージは地肌の健康を保ち、髪を強くする。
  • 肺や皮膚に栄養を与えます。

アーユルヴェーダの料理教室(名古屋・オンライン)

アーユルヴェーダの知識や、アーユルヴェーダ料理を学びたい方は、
愛知県名古屋市の「森の時計」に是非お越しくださいませ。

オンラインレッスンも開催しています。

ココナッツミルクを使ったレシピ

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