【アーユルヴェーダと女性の健康】出産後の体重管理とヨガの練習

出産後の体重管理 ブログ

出産後、すぐに体型を元に戻したいと願う女性は多くいますが、これは段階的に行うべきです。

本稿では、出産後の体重管理と、ヨガの練習についてお伝えします。

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出産後の体重

妊娠中に増えた体重が、出産後すぐに落ちるとは期待しないで下さい。

数キロくらいは、ずっと身体に保持していた余分な体液が排出されることによって、1~2週間後には減っていきます。

新米ママのほとんどが、最初の1週間は大量に汗をかくと言いますが、汗によっても、余分な体液を排出しているのです。

もちろん、子宮が妊娠前の大きさまで戻れば、体重は更に落ちるでしょう。

体型を取り戻す

疲れ過ぎや忙し過ぎで運動のことを考える余裕すらない女性がほとんどなのですが、中には、痩せて健康的な外見になりたいという欲求から時期尚早に運動を始めてしまう人もいます。

しかし、子宮が回復して通常の大きさに戻り、ホルモン値が安定する時まで、おおよそ出産後6週目までは運動を控えましょう。

出産後のヨガ

段階的な練習の再開

赤ちゃんが無事産まれてきたので、自分の体型を早く元に戻すためにも、すぐにヨガの練習を再開したいお母さんは多いことと思います。

しかし、少なくとも、主産後2~3週間は練習を控えましょう。

それから、プラーナーヤーマ、屍のポーズ (シャヴァーサナ)などのリストラティブのポーズの練習から、ゆっくりと始めていきます。

産後3ヶ月ほど経てば、体調が良い場合は普段のヨガのルーティーンを再開することができます。

また、赤ちゃんも巻き込んでポーズを一緒に取れば、それもまた素晴らしい時間になります。

産後推奨されるポーズ

妊娠中は、肋骨と骨盤の間に空間を作り、成長する子宮のための場所を作ること、股関節を開くことに焦点を当ててきました。

一方、産後は、子宮を整えて強化し、正しい位置に戻すことが焦点となります。

産後は特に「引き込む」「持ち上げる」といった動きが推奨されます。

ケーゲル体操と同様、穏やかな胸を開くリストラティブのポーズも推奨されます(たとえば、仰向けの英雄のポーズ (スプタヴィラーサナ)など)。

また、前屈は子宮を閉じさせるのに効果的です。

プロップスを有効に使い、支えのある前屈を行うと良いでしょう。

妊娠中に硬く短くなり、弱体化した腸腰筋をストレッチし強化することも推奨されます。

このためには、英雄のポーズ(スプタヴィラーサナ) や、上向きの犬のポーズ (ウールドヴァムカシュヴァーナーサナ) が役に立つでしょう。

産後推奨されないポーズ

鼠径部をストレッチさせるポーズ、たとえば仰向けの合髄のポーズ(スプタバッダコーナーサナ)や合跡のポーズ (バッダコーナーサナ)、座った開脚のポーズ1、II (ウパヴィシュタコーナーサナ」、II)などは避けましょう。

帝王切開・分娩合併症があった場合

帝王切開や分娩合併症の場合は、傷が癒えるまで、また担当医の許可が降りるまでは、ヨガの練習をするべきではありません(穏やかなプラーナヤーマを除いて)。

穏やかなリストラクティブのポーズも、傷が完全に癒えるまで待ちましょう。

産後半年ほど経ち、体調が良く、担当医が許可している場合は、通常の自分のヨガの練習を再開することができるでしょう。

子宮の位置を元に戻す

ヨガの練習が再開できるようになったら、腹筋を強化して整え、生殖器の位置を戻すポーズを練習しましょう。

練習する時には、子宮が持ち上がり、元の位置に戻っていく様子を思い浮かべましょう。

胸を開き、背中上部を伸展させ、肩甲骨を助骨後部に引き込むポーズを行いましょう。子育て中に緊張しがちな筋肉が弛緩すると同時に、気分が沈んでいるときに精神を高揚させる効果があります。

下向きの犬のポーズ(アドームカシュヴァーナーサナ)や大いなる印のポーズ (マハームドラー)は、骨盤にある臓器や骨盤底を積極的に整える働きがあります。

身体の扱い方は、感情に深遠なる影響を与えます。

呼吸にも意識を向け、癒しのプラーナ (エネルギー)を身体の中に送り込みましょう。