上品な甘みを味わえるいちじく。
生のまま食べるほか、料理に使うことも可能ですが、どのような使い方があるのでしょうか?
本稿では、いちじくの基礎知識(栄養、調理法)やいちじくを使ったレシピをご紹介します。
いちじく(無花果)
いちじくは夏から秋にかけて出回り、9月に旬を迎える果物です。
古い栽培の歴史をもつ果実で、日本には江戸時代に渡来したといわれています。
全国各地に分布し、水田転換による栽培が多いのが特徴で、家庭用果樹としても広く栽培されています。
分類 | 果実類 | 旬 | 初秋 |
原産地 | 地中海沿岸 | ||
重量 | 1個=50~60g、乾1個=15g | ||
栄養 | 主成分は糖類。その多くが果糖とぶどう糖。しょ糖は少ない。 |
いちじくの味の特徴
酸味が少ないのが特徴です。
乾燥いちじくは甘味が強く、こってりした味で、保存がききます。
いちじくの栄養
カリウム、カルシウム、鉄などを含みます。
いちじくには、水溶性食物繊維の一種である「ペクチン」が含まれています。
ペクチンは水分を保持する性質があることから、小腸において、栄養素の消化吸収スピードを遅らせるのに役立ちます。
果肉や葉に含まれる白い乳液はたんぱく質分解酵素(フィシン) を含むため、たんぱく質の消化に役立ちます。
また、いちじくにはフィトケミカルのアントシアニンが含まれています。
毛細血管を強化し血行を改善する、疲れ目の予防と改善、視力衣服効果などが期待されています。
いちじくの利用
生食がメインですが、ジャム、シロップ煮、ドライフルーツなどの加工品としても利用されます。
ペクチンを多く含みますが、 酸が少ないので、ジャムをつくる際はレモン汁を加えるとよいです。
風味が増し、殺菌効果もあります。
いちじくの調理法
皮は剥く?剥かない?
いちじくは生でそのまま皮ごと食べられる果物です。
皮にはアントシアニンというポリフェノールの一種が含まれており、甘味が強いという特徴があります。
皮には細かい毛がありますが、塩で表面をこすって洗えば大丈夫です。
皮が赤くてお尻部分が割れている完熟いちじくは、皮もやわらかく、そのまま食べるのに適しています。
しかし、皮が少々分厚くて生食するには食べにくい…という場合は剥いて食べましょう。
未熟な硬いいちじくは加熱調理して食べるのもおすすめです。
皮の剥き方(手で剥く方法)
- いちじくのヘタを折る
- ヘタをゆっくり引っ張り、皮をむく
皮の剥き方(包丁で剥く方法)
皮が青くてかたいいちじくは、手では上手に剥けません。
その場合は、包丁を使いましょう。
- 包丁でヘタを切り落とす
- ヘタの方から包丁を入れて皮をむく
いちじくの保存方法
冷蔵保存
いちじくは傷みやすい果物です。
冷蔵庫で保存し、2〜3日以内に食べましょう。
できれば一つ一つペーパータオルで包み、さらにポリ袋に入れて口を閉じ、保存すると良いでしょう。
冷凍保存
すぐに食べきれない場合はいちじくをラップで包んで冷凍用保存袋に入れ、冷凍保存しましょう。
解凍する時は、凍ったいちじくのお尻に薄く十字の切れ目を入れ、そこに5秒ほど流水を当てます。
切れ目を手でこすり、皮を剥きましょう、数分おくと食べやすく切ることができます。
生のときと食感は変わりますが、半解凍ではシャーベットのような食感、柔らかくなるまで解凍すれば、コンポートのような食感を楽しめます。
アーユルヴェーダの栄養学
アーユルヴェーダの観点からいちじくを見ていきます。
アーユルヴェーダの栄養学の概要について
>>【アーユルヴェーダの栄養学】食材ごとに決まっている7つの性質
質(Guna)
- 重性
動作(Karma)
V=P=K=
味(Rasa)
甘・渋
消化後の味(Veepaka)
甘味
効果(Prabhava プラッブハーヴァ)
- おなかを緩くする作用がある
- 肝臓や腎臓だけでなく尿路疾患や胆石にも効果的
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いちじくを使ったレシピ
今後UP予定です。