いつも以上に食事の内容に気を払うようになる妊娠期。
本稿では、妊娠中のハーブやスパイスの摂取についてお伝えします。
ハーブやスパイスの胎児への影響が気になる
妊娠中に気を付けたい食品といえば、生もの、カフェイン、アルコールなど、いろいろあります。
カレーやエスニック料理が好きな方もいると思いますが、
香辛料などは、刺激の強い食材。
妊娠中も摂取していいのか、香辛料の影響も気になるところです。
適量であれば妊婦も香辛料やハーブをとってもいいが…
香辛料やハーブは、特定のものを偏って摂りすぎなければ食生活に取り入れるのはOKとされています。
料理で使う程度の分量、または通常の食品に含まれている程度なら、赤ちゃんに影響を与えるようなことはないというのが一般論です。
では、「適量」とはどの程度のことを言うのか気になるところですが、 残念ながら、今のところ「この程度なら妊娠中も食べてよい」という指針となるガイドラインはありません。
私の個人的な意見としては、疑わしきは避けるべき。
スパイスの中には思わぬ陣痛促進作用(子宮収斂作用)があるものもあるので、妊娠中、心配な場合は避けた方が良いです。
大丈夫かな?と不安に感じたり、疑ったまま摂取することは、良くないのではないでしょうか。
講師の経験
妊娠初期はハーブやスパイスを一切摂れなかった
筆者(講師)は、アーユルヴェーダ料理やスパイス料理の教室を開いているので、
普段からハーブやスパイスを料理に使うのは当たり前でしたが、
妊娠を期に、一旦ほとんどのハーブ、スパイス類を料理に使うのをやめました。
生姜やにんにくは適量使い続けていましたが、それ以外のものは、そもそもにおいをかぐことすら嫌でした。
キッチンにはスパイスがたくさんあるので、嗅覚が敏感になった妊娠初期の頃は、部屋に入るのも嫌、というくらいでした。
もっとも、つわりの時期の妊婦さんは、それまでと味の感じ方や食事の嗜好が変わることが少なくありません。
嗜好の変化により、スパイスを食べられる人もいるかもしれませんね。
妊娠中期(16週頃)から一週間に一回を目安に食べてもいいことに
妊娠中もオンライン講座やレシピ開発用の試作などで、スパイス料理を作ることがありました。
スパイスのにおいや味も、妊娠初期とは違い、少しずつ受け入れられるようになってきたので……
しかし、その場合でも、一週間に一回程度にすることを目安とし、連投しないようにしていました。
ハーブティーを進んで飲まない
ハーブの中には、妊娠中でも摂取が推奨されているものもありますが、避けたほうがいいものもあります。
ハーブの中には安全性が「確認されていない」ものもあるため、 むやみに摂取せず、妊娠中は常に「水」か「白湯」を飲んでいました。
ハーブ・スパイスの使用に関する注意点
医薬基盤・健康・栄養研究所は「『健康食品』の安全性・有効性情報」サイトで妊娠中のハーブ製品に対する注意喚起をしています。
>>妊娠中のハーブ製品の自己判断による摂取に注意 (Ver.150605)
一部のハーブやスパイスには子宮の収縮作用があることなどから、妊婦への大量投与を避けることが提言されています。
子宮収縮作用のあるハーブやスパイスとは
- バラ(ローズ)
- サフラン
- シナモン
- ローズマリー
- フェヌグリーク
- フェンネル
などです(網羅しておりません)。
また、香辛料の中には、頻尿や便秘をまねくものもあります。
痔の人は痛みが悪化する場合もあるでしょう。
産婦人科医に相談を
上述の通り、料理に少量使う程度であれば問題はなく、流産や胎児の影響を過剰に心配する必要はありません。
しかし、過去に流産をした経験があるなど、懸念点がある場合は積極的に食べる必要はありません。
また、心配な場合や気になることがあれば、産婦人科医と相談するようにしましょう。
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