辛味を出すと共に味を引き締めるホットなスパイス
唐辛子「チリ」の魅力をご紹介します。
唐辛子(チリ)
学 名:capsicum annuum
科 名:ナス科
別名:チリペッパー、チリ、カイエンペッパー、鷹の爪
利用部位:果実、葉
種類:一年草
原産地:中南米(メキシコという説あり)
唐辛子(チリ)は、日本人にもおなじみのスパイスではないでしょうか。
刺激的な風味と辛さ、鮮やかな彩りを料理にプラスしてくれます。
唐辛子(チリ)の特徴・効能
唐辛子特有の辛み成分は“カプサイシン”。
代謝を促し体の中のエネルギーを燃やすことで体温が上がり体がポカポカ温まります。
血行がよくなることで、冬には冷え性の改善、免疫機能を上げる効果が期待されます。
夏は汗をかくことで体温を下げで涼しく感じさせてくれます。
チリの成分
- カプサイシン
- ベータ―カロテン
- ビタミンA・B・C・E
- カリウム
- マグネシウム
- カルシウム
効能・作用
①血行促進
カプサイシンには、血行促進作用があり、冷え性の改善に役立ちます。
②体温上昇・発汗作用・脂肪燃焼
体温を上げたり、汗を出す作用があります。
それにより、脂肪の燃焼もしやすくなります。
③食欲増進
適量で、唾液や胃液の分泌を促進し、食欲を増進する効果があるといわれています。
④間接的な減塩効果
辛味がある事で、塩味が弱くても味が薄く感じにくくなります。
⑤殺菌作用・防虫効果
殺菌作用により食中毒を防ぐ効果が期待されます。
⑥美容効果
生のものは、ビタミンC、E、A、βカロテンなどの栄養素が豊富で、肌荒れ予防や肌の艶を良くするなどの美容効果が期待できます。
注意点
唐辛子を過剰摂取すると、粘膜や胃腸に刺激を与え傷つけることがあります。
また、汗をかきすぎて身体を冷やすこともあります。
適量の摂取を心がけましょう。
唐辛子の歴史
唐辛子は紀元前からアメリカ大陸で使用されていました。
世界中に広がるきっかけになったのは15世紀末、コロンブスによるアメリカ大陸の発見。
その後ヨーロッパに唐辛子が持ち込まれ、料理法が開発されました。
今では世界中で愛用され、なくてはならないスパイスとなっています。
料理への唐辛子(チリ)の使い方
辛み成分のカプサイシンは、水には溶けないが油、酢、アルコールにはよく溶けます。
油で抽出するのがおすすめです。
熱に強く、砕いても、パウダーにしても辛味は変わりません。
注意点
唐辛子は種類により、辛味の強さが違うため、使用量には気を付けましょう。
唐辛子を触った手で皮膚にふれないようにしましょう。
特に顔や目に触れるとかゆみや痛みを感じます。
唐辛子(チリ)の種類
適応力の強い植物で、世界中に様々な種類があります。
品種数はなんと3,000種類以上!
代表的なものをご紹介します。
鷹の爪 | 日本産の唐辛子。小さ目ですがヒリヒリする辛味があります。 |
韓国産唐辛子 | 辛味は少なく、旨味が強い唐辛子。キムチ、韓国料理に欠かせません。 |
ブリッキーヌ | タイの激辛唐辛子。トムヤンクンやグリーンカレーに使われます。 |
天鷹唐辛子 | 中国で栽培されている唐辛子。四川料理に使われます。 |
ハラペーニョ | メキシコの唐辛子。メキシコでは生でも食されます。 |
ハバネロ | 激辛唐辛子。ベル型でフルーティーな香りが特徴。メキシコ料理に使用。 |
バード・アイ | エスニックな風味が強く、インド料理に辛さをプラスします。 |
唐辛子を使った調味料
世界中にはと裏菓子を使った様々な調味料があります。
日本では一味唐辛子、七味唐辛子でおなじみです。
他にもチリパウダー、豆板醤、タバスコ、サルサソース、コチュジャンなど、様々な加工品が存在します。
食品以外の使用方法
- 入浴剤としての使用。
- 防虫効果
米びつに入れておくとお米の保存に防虫効果を発揮します。 - 護身アイテム:護身用崔涙スプレーにも使用されます。
唐辛子(チリ)を学ぶ│森の時計のスパイス基礎講座
森の時計のスパイス基礎講座で、唐辛子(チリ)の基礎知識、料理への使い方を学べます。
もちろん、チリを使った料理も作れます。
スパイス基礎講座のメニュー