「ヨニ・ムドラ(Yoni mudra)」のやり方をご紹介します。
感覚を遮断し、自己の内側を見つめやすくする呼吸法です。
ヨニ・ムドラ (Yoni mudra)
ヨニ・ムドラは、感覚を遮断するための実践です。
意識を内側に向け感覚を取り戻す、シンプルな呼吸法(プラーナヤーマ)です。
外界から感覚を守り、呼吸をすることによって、心の穏やかさを取り戻すことができます。
子宮に戻る感覚を味わう
ヨニ・ムドラは、子宮の中に戻る感覚を味わうムドラ(印)でもあります。
私たちは子宮の中から生まれました。
子宮では、私たちの意識は内側に向き、感覚が守られていています。
しかし、生まれた瞬間から、見たり、聞いたり、触ったり、味わったり、においを嗅いだりと、多くの感覚を経験することになります。
これらの中には、意識を向けるべきものもあるのですが、時には感覚に惑わされ、思考がまとまらなくなったり、特定の欲望に固執したり、夜眠れなくなったりします。
これでは、感覚に振り回されていることになってしまいます。
心を穏やかにし、適格に物事に対処できるようにする
感覚器官をいったん閉じ、意識を内側に向けると、過剰に使用された感覚が正常を取り戻し、意識を向けるべきでないものから遠ざかることができます。
ヨガの八支則の中では、これはプラティヤーハーラ(感覚器官の制御)と呼ばれます。
外界からの影響を受けない、本来の自分を取り戻すことができ、心が穏やかになり、物事に対し的確な反応をすることができます。
ヨニ・ムドラ プラーナヤーマのやり方
- 両脚を交差させて、あぐらの状態で座ります。
背筋を伸ばして胸を開き、肩の力を抜いて楽に座ります。 - 両目を閉じ、両手を顔の前に運びます。
- 親指を耳の中に置き、音を遮断します。 人差し指と中指をまぶたの上に優しく置きます。
薬指は小鼻の付け根に置きます。
小指は口角に当てます。 - 優しくゆったりと呼吸を、10~30回行います。
その後は、そのまま座り、3分以上瞑想します。