プラーナヴァーユは、ヴァータのサブドーシャの一つ。
スピリチュアルな部分に関連しますが、その部分こそが、アーユルヴェーダを他の医学のアプローチと区別する一つのポイントです。
プラーナヴァーユとは何でしょうか。
どのように整えればよいのでしょうか。
発言や意識の向かう方向に物事はすすむ
「私、雑な性格なので、雑な切り方しかできないんですよ」
「私、職場の人からのけ者扱いされているんです」
これは正しく自分を認識した上での言葉なのでしょうか?
本当は雑じゃないのに、慣れていない作業の言い訳をしているのか。
本当はのけ者にされていないのに、自己憐憫の情に浸りたいのか。
心は、思考に影響されます。
どんな考えであろうと、自分の心になります。
思考が起こり、感情となり、やがて感覚になります。
物事に対する反応の仕方、心のクセになります。
自分にとって健全な思考、意志の力を育むと、正しい行動になり、人生がよくなっていきます。
発する言葉や、意識を注ぐ方向に、自分のエネルギーが流れていきます。
このような、スピリチュアルな部分、感情的なバランス、生きる力を与えることに関連している3つのサブドーシャがあります。
このサブドーシャについて考え、スピリチュアル的な部分に焦点を当てること。
これが、アーユルヴェーダを他の医学のアプローチと区別する一つのポイントです。
プラーナヴァーユ
スピリチュアル的な側面に関係する3つのサブドーシャは以下の3つです。
- プラーナヴァーユ
- サーダカピッタ
- プラーナヴァーユは、ヴァータのサブドーシャの一つ。
スピリチュアルな部分に関連しますが、その部分こそが、アーユルヴェーダを他の医学のアプローチと区別する一つのポイントです。
プラーナヴァ―ユの概要
プラーナヴァーユは下向きのエネルギーです。
息を吸う(吐くのはウダーナヴァーユの役目)、神経系、食べ物・印象・感情を通したエネルギーの摂取の制御、心、意識、肉体と魂のつながりに関連します。
働き | ・エネルギーを体内に取り入れた以外に放出する ・スピリチュアルな命を与える |
・風邪、神経力、吸う息、嚥下、くしゃみ、印象、感情、意識などを制御 ・ヴァータの他のサブドーシャを指揮 |
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心身との関係・位置 | 上半身 |
頭・5つの感覚器官である知覚器官、心、心臓、意識 | |
動きの向き | 下向きと内側 |
プラーナヴァーユが乱れている時の特徴・疾患
十分に私たちの身体の中にプラーナヴァ―ユが流れていると、症状や病気は発生しません。
しかし、乱れている時には次のような症状を引き起こします。
- 精神疾患
- 動悸
- 過呼吸
- 息切れ
- 神経過敏
- 恐れ
- 怒り
- 集中力の低下
プラーナヴァーユを整える方法
プラーナヴァーユのもつスピリチュアル的な要素(生命力・宇宙とのつながり)を養うと、前向きに、熱意や意欲をもって、人生を歩むことができます。
定期的なプラーナヤマ(呼吸法)の実践が、プラーナヴァーユを整えるのに役に立ちます。
これにより、自分の意識や思考を越え、高次の自己とのつながることができます。
アロマ、前向きな姿勢や行動もバランスを整えます。
意識を自分が意図する方向へ向かわせよう
もう一度考えてみましょう。
「私、雑な性格なので、雑な切り方しかできないんですよ」
⇒雑を「不慣れ」と言い換え、そのまま不慣れにしておくのではなく、「雑ではなくきちんとできる自分」を意識すると、練習の結果、雑ではなくなるかもしれません。
「私、職場の人からのけ者扱いされているんです」
⇒のけ者ではなく、穏やかで愛される存在である自己を意識すると、今の姿勢とのギャップを埋められるようになるかもしれません。
私たちが何にエネルギーを向けるか。
人生をどの方向に向かって動かしていくかに関わることです。
私の個人的な意見としては、「人生の優先順位」の定期的な見直しが、自分の人生の方向付けに役立つと思います。
そこにエネルギーを注ぐことになるからです。