アーユルヴェーダの古典・チャラカサンヒターやスシュルタサンヒターには、季節ごとの生活スタイルや食事に関するアドバイスが書かれています。
冬は消化力がピークを迎えるので、体力をつけるためにも少し重めの食事が勧められます。
ヴァータが乱れやすい季節でもあるので、油分があって、グラウンディングできる料理も向いています。
本稿では、アーユルヴェーダにおける「冬」の考え方と、実際に作ってみたアーユルヴェーダのお昼ごはんをご紹介します。
アーユルヴェーダの季節ごとの知恵
私達の身体は、季節の状態の変化に、自然に適応しようとします。
季節の移り変わりに合わせたライフスタイルを行っていくことで、心と身体の健康を維持できるようになります。
アーユルヴェーダにおいては、「冬」の季節は健康維持を行っていく上で最適な季節であるとされています。
冬の季節は消化の火「アグニ」が一番強くなる季節です。
そのため、体内における消化や新陳代謝が盛んにると考えられています。
アグニについてはこちらの記事で詳しく書いています。
>>消化の火・アグニとは│アーユルヴェーダ基礎知識
しかし、冬は空気が乾燥し、寒さで体の循環も衰え、体が冷えたり、免疫力が下がったりします。
ウイルスや風邪などに悩まされることも。
そのため、滋養のある食事で、身体を健やかに保ち、日々楽しく過ごしていきましょう。
冬におすすめな食べ物・食事
アーユルヴェーダでは次のような特徴の食事を勧めています。
- 温かいもの
- 出来立てのもの(新鮮なもの)
- 季節にあった素材
- 乾燥していない、少し油分のある食べ物(揚げ物のことではなく、適度に油を使ったしっとりとした料理)
- 黒胡椒、シナモンなど身体を温めるスパイスの活用
- 甘味、酸味、塩味の食べ物
実際に、このような性質をもつ献立を考え、作ってみました。
ランチの献立
- バスマティライス
- さつまいものポリッジ
- ファラフェル(ひよこ豆のコロッケ)+カシューナッツマヨ
- デリ風ダル
- 小松菜とえんどう豆
ファラフェルはひよこ豆で作る焼きコロッケです。
衣をつけずそのまま揚げます。
このようなアーユルヴェーダ料理は
横浜アーユルヴェーダ料理教室の「体験会」で召し上がっていただけます。
>>体験会の詳細
アーユルヴェーダの食事法
アーユルヴェーダでは何を食べるかだけでなく、どのように食べるのかを重視します。
例えば以下のようなことです。
- 感謝の気持ちを伝えてから食べる
- よく噛んで食べる
- 食べている瞬間に意識をおく(テレビ、本、PC等ながらはしない)
- 一回目のげっぷが出たら食べるのをやめる
(これ以上食べても消化しきれないよ、のサイン)
どれも目新しいことではないかもしれません。
これまで生きてきた過程で、親から、先生から、幾度となく言われてきた、あるいは子供に対してそういう教育をされてきたと思います。
でも継続してこういうことを意識することがとても大切です。
一回目のげっぷが出たら食べるのをやめるのは、アグニ(消化力)のためですが、難しいですよ。
私げっぷなんかしないよ、という人も、意識してみてください。
小さなげっぷが出る瞬間があります。。
注意していないと、気づかないし、このサイン、意外と早いんですよ。。
先日も夕食の時に、
「もうちょっとごはんおかわり~」
と思った矢先に体からのサインがあって、
「え?もう?・・・」
ってなりました笑
私はサインに気づいたけど、その後もちょっと食べちゃいました・・・