料理にエキゾチックで魅惑的な香りをつけるスパイス「カルダモン」。
お菓子にカレーに、いろいろな料理で活躍するスパイスです。
本稿ではそんな「カルダモン」の魅力をご紹介します。
なお、カルダモンを使った料理は、森の時計のスパイス基礎講座「カルダモン」で学べます。
カルダモン
甘くて辛い風味、爽快な香りをもつカルダモンは、
その魅惑的な香りと味から、スパイスの女王と呼ばれています。
学 名: Elettaria cardamomum |
科 名; ショウガ科 |
サンスクリット名: エラ |
英名/和名: cardamom /ショウズク |
生 薬 名: 小豆蔲(ショウズク) |
原 産 地: 南インド、スリランカ |
使用部位: 乾燥した種 |
カルダモンの形状と特徴
ホール(莢)
ホールスパイスとしてのカルダモンは、楕円形でふっくらとした形をしています。
莢は緑色。
中には、断面が三角形で、焦げ茶色か黒色の粘り気のある小さな種が入っています。
カルダモンパウダー
中の種を粉砕したものがパウダーです。
カンファ―やユーカリ、レモンのような香りがします。
カルダモンの使い方
カレー用のスパイスミックスに、デザートに、お茶に……
様々な料理に欠かせない定番スパイスです。
主食、メイン料理に
炒めご飯や炊き込みご飯、ハンバーガーやミートローフなどに使うことができます。
スープ、マリネ、ピクルスにもおすすめです。
莢をホールのままで使う場合は、サーブする前に莢を取り除くとよいでしょう。
カレーに使う
カルダモンを使ったカレーは、アロマティックで爽やかな芳香が特徴になります。
スタータースパイスとしてホールのカルダモンを入れたり、
調理途中でカルダモンパウダーを入れたりします。
ミックススパイスに
カルダモンは、カレー粉、ガラムマサラ、チャイミックスなどいろいろなミックススパイスで使われています。
デザート、お茶に
お菓子屋お茶との相性もばっちりです。
パウダー状のものや、種をすりつぶしたものは、プリン、アイスクリーム、クッキー、ケーキなど、様々なお菓子の材料として使われています。
インドやスリランカのお菓子にも、カルダモンが使用されます。
また、チャイの材料としてもおなじみです。
カルダモンの香り成分シネオール
カルダモンのまろやかでフルーティーな、突き抜けた強い香りは、シネオールというエッセンシャルオイルによるものです。
カルダモンの効果効能
カルダモンの有効成分には、次のような効果効能が含まれます。
- 呼吸器疾患症状の緩和
肺内の血液循環を増加させます。 - 消化促進
消化を助けたり、胃の粘膜を鎮静させ、胃酸過多、胃のむかつきの症状を緩和します。 - 心拍数を規則的にする
カリウム、カルシウム、マグネシウムなどのミネラルの働きによります。 - 貧血予防
銅、鉄、リボフラビンの働きによります。 - 毒素排出・フリーラジカルと戦う
マンガンが活性酸素などを除去し、破壊する酵素を生産します。 - 酸性体質からの脱却
エッセンシャルオイルが胃の粘膜内層を強化し、唾液腺に働きかけます。 - 口臭予防
強いフレイバーと香りをもち、菌を抑える働きがあります。 - 強壮効果
体を丈夫にします。
インドの予防医学アーユルヴェーダでは
消化の火・アグニを燃え立たせ、胃と肺からカパを除去します。
また、消化不良や嘔吐、げっぷ、胃酸の逆流にも効果があります。
カルダモンはカフェインの毒性を中和するともいわれています。
カルダモンの使い方を学ぶ│森の時計スパイス基礎講座
森の時計のスパイス基礎講座で、カルダモンの基礎知識、料理への使い方を学べます。