出産に備えて体力づくりを考えている妊婦さんも多いのではないでしょうか?
本稿では、妊娠中におすすめの運動と、運動するときに気をつけることなど、運動に関する知っておいていただきたい情報をお伝えします。
妊娠中の運動
妊娠に伴うマイナートラブルにお悩みの間や、お腹が目立つようになると、なかなか運動しづらいです。
しかし、妊娠中でもある程度運動をしたほうが良いとされています。
妊娠中の運動の目安と運動をするうえでの注意点をお伝えしますので、健康管理に役立ててください。
妊娠中に運動した方がいい理由・メリット
母体が健康で経過が正常であれば、妊娠中の運動には以下のようなメリットがあると考えられています。
- リフレッシュ効果・ストレス発散
- 早産のリスクを増加させずに筋肉や柔軟性を養う
- 母体の体力向上
- 血行促進
- 腰痛の緩和や便秘予防
- 低出生体重児(赤ちゃんの出生体重が2,500g未満となること)、巨大児(赤ちゃんの出生体重が4,000g以上となること)出生のリスクを下げる
- 体重のコントロールがしやすくなる
- 妊娠糖尿病や妊娠高血圧症候群、帝王切開などのリスクの軽減
- 産後の体力回復を早める
妊娠中に運動していいのは、いつからいつまで?
妊娠中に運動を始めてもいい時期は個人差がありますが、
妊娠12~16週、安定期に入ってからが望ましいです。
とくに妊娠初期と臨月直前(32週〜37週未満)は運動効果より体調(妊娠経過)を大切にしましょう。
妊娠初期は、つわりによる栄養不足や水分不足、流産などの心配があります。
日常生活で必要な家事や買い物、通勤での徒歩や階段の上り下りのほか、軽いストレッチ程度にとどめておくのがおすすめです。
妊娠中にしてもいい運動量
アメリカ産婦人学会では「毎日20~30分程度、週5日程度」、
日本臨床スポーツ医会では「週2~3回で、1回60分以内」を運動量の目安としています。
体力には個人差がありますが、産婦人科医や助産師さんと相談しながら、無理のない範囲で行うようにしてください。
妊娠中におすすめの運動
妊娠中は、負荷の強い筋トレや、競技的性格の強いスポーツなど激しい運動をするのは厳禁です。
また、ホットヨガのような熱い環境での運動も避けましょう。
妊娠中の適度な運動は、全身の筋肉を使い、酸素を十分に取り入れる「軽い有酸素運動」です。
安定期に入ってから軽めの有酸素運動を行ことは推奨されます。
軽めの有酸素運動としては、
- ウォーキング
- 水中ウォーキング
- 軽いスイミング
- エアロバイク
- ピラティス
- マタニティヨガ
などがおすすめです。
妊娠中に運動するときの注意点
主治医からとくに運動を禁じられていない場合は、軽い有酸素運動をするのがおすすめですが、
妊娠中に運動するときは、以下のことを心がけましょう。
- 障害物がない、平坦な場所で行う
- こまめに水分補給をして脱水を防ぐ
- 炎天下や猛暑のときに屋外で運動しない
- 体調不良の場合は運動しない
- 運動中に少しでも不調を感じたらすぐに運動をやめ、医療機関に相談する
いかがでしたか?
安定期に入ってからの軽度な有酸素運動は、妊婦さんにたくさんのメリットがあります。
お医者さんから特に運動を禁止されていない場合は、無理のない程度に運動を行いましょう。