8/12(日)に開催したお楽しみ会の様子をお伝えします。
8月のお楽しみ会のテーマは、スリランカ・アーユルヴェーダ料理です。
カレー3種類、野菜のお惣菜3種類、味付けご飯、デザート、お茶など、たくさんの品目を作りました。どれもシンプル、簡単。
一時間弱で出来上がりです。
スリランカ料理・スリランカカレー
スリランカカレーといえば、ちょうど一年前、ブームが訪れました。
日本のカレーとも、インドカレーとも違う味、食べ方。その新鮮さと、野菜がたくさん取れる点で、女性にも人気。
カレーとともにたくさんの種類の色とりどりの野菜が並ぶ。そこがスリランカカレーの特徴であり、人気の秘密です。
私はちょうど一年ほど前(アーユルヴェーダにはまるほんの少し前ですが)、スリランカカレーの知識があまりないままに、ブームにのっかって、スリランカカレーのお店に食べにいきました。
その時は、正直、「おいしかったけど、こんなものか……」という、うすっぺらーい感動でした。
そしてアーユルヴェーダを学び、生活を取り入れ始めてやっと、
「あのスリランカカレーで有名な国はアーユルヴェーダでも有名な国だったの!?」
と驚いた次第です。
それまで、さらっとしたかつおだしのカレーの国とアーユルヴェーダの島がリンクしていませんでした。
一般常識レベルのことがやっとわかって、「へー……」と、これまたうすっぺらーく驚きました。
アーユルヴェーダを学んで分かったのは、インド料理が必ずしもアーユルヴェーダに則っているわけではないのと同じく、スリランカ料理が必ずしもアーユルヴェディックではないということ。
森の時計の料理教室では、よりアーユルヴェーダの食事に近くなるよう、カスタマイズしたレシピでお伝えしています。
スリランカ料理の特徴
一枚のお皿に全て盛る
スリランカの食事のスタイルは、一枚の皿の上に主食、カレー、副菜など、全てをのせ、指先で混ぜながら食べるというもの。
↑ホームスタイルプレート(8/4,5に開催されたスリランカ・フェスティバル@代々木公園にて)
これなら、洗い物も少なくてラクですね。
でも、日本人にとってこのスタイルは慣れなかったり、一つ一つの料理の味が分からなくなったりするので、最後まで混ぜずに食べたい方もいらっしゃいます。
それはそれでよいと思いますし、私も全てを混ぜるのはかなり最後の方です。
そして、スープカレーはやはり器によそいたい……
味付けがシンプル・調理もシンプル
アーユルヴェーダ発祥のインド料理の中には、調理過程がとても複雑なものもあります……
豆を煮る鍋、野菜を炒める鍋、テンパリング(オイルにスパイスの香りを移す)の鍋、1つの料理に3つの鍋が必要になったり、長時間ぐつぐつ煮込んだり、ナッツのペーストを作るためにさらにミキサーが登場したり。。
こういった手間は、料理を作ろうというやる気をそいでしまう原因になるかもしれません。
一方、スリランカ料理は、シンプルでさっと簡単に作ることができます。
さっと火を通すだけのもの、蒸し煮にするもの、あまり複雑な調理過程がありません。
オイルの量も少な目なので、ヘルシーです。
ただし、森の時計では、オイルの量や種類は体質によって調整することが必要と考え、基本的にはどの料理にも油を使います。
特にヴァータの場合はどんな料理にも多少油分を含ませた方が良いです。
モルディブフィッシュで日本人が親しみやすい「かつお」風味に
「モルディブフィッシュ」は、いわゆるカツオ節で、多くのスリランカ料理に使われます。
さすが島国ですね~。そしてこれが、スリランカ料理が和風カレーのような風味になる理由です。
かつおに馴染みの深い日本人にとっては親しみやすい味です。
森の時計のアーユルヴェーダ料理は、オールベジなので、モルディブフィッシュは使っていません。
けれど、スリランカ料理を作りたいという人は、マッルンやサンボル、カレーに加えて使ってください。
スリランカ料理にはココナッツが欠かせない
スリランカ料理の特徴であり、欠かせないのがココナッツです。
スリランカ料理のレシピ本を見ると、あっちにもこっちにもココナッツ。ココナッツの入っていない料理の方が少ないんじゃないかと思うくらい。
赤道に近い島国なので、スリランカではココナッツがたくさん取れます。
しかし、日本においてはあまり取れるものではありませんし、ココナッツには体を冷やす性質があります。また、ナッツ類に含まれるため、消化にも重いのです。
そのため、森の時計ではココナッツは夏しか使わないようにしていますし、夏であっても少量の摂取に留めています。
私はココナッツの味も料理も大好きですが、食べ過ぎると、体が重く感じます。消化もできていない感じがします。これには個人差がありますので、同じように感じる人は、摂取量をより減らしましょう。
スリランカ・アーユルヴェーダ料理の献立
今回のお楽しみ会のメニューはこんな感じでした。
- クミンライス
- チンゲンサイのマッルン
- にんじんサンボル
- かぼちゃのスパイス蒸し
- 豆カレー
- 大根カレー
- オクラのスープカレー
- パパダン
- シュリカンド
- ローズウォーター
今回は、玉ねぎ、にんにくを使用しています。
クミンライスは、バスマティライスを、ギーといくつかのスパイスを炒めたものを混ぜて炊いています。
スパイスは入っているけれど、味にクセがなく、他の料理の味を邪魔するような濃い味ではありません。消化を助けつつ風味をよくしてくれる優秀なレシピです。
マッルンは野菜の蒸し煮、サンボルは和え物という意味です。いろいろな野菜でアレンジすることができます。サンボルは今日の献立の中で唯一のローフードです。
アーユルヴェーダではローフードは消化が難しいとして、油とともに火を通すことを推奨しています。
3種のカレーは、同じカレーといっても食感も味も異なり、短い時間、少ない材料でできます。
今回の献立は、スリランカ料理の特徴を生かしつつ、アーユルヴェーダのルールから外れないように心がけました。
消化に良いこと、6味を入れること、オーグメンティングとエクストラクティブの割合を6:4にすること、などです。
オーグメンティングとエクストラクティブについてはこちらの記事で解説しています
>>オーグメンティングとエクストラクティブ
生徒の皆様のご反応
「かぼちゃのスパイス煮込み、大根カレーなど、家でもできそうなので少しずつ取り入れたい」
「アーユルヴェディックな料理をすでにやっていても、たくさんは作ったことがないので、今回いろいろな料理を作れて楽しかった」
などのお声を頂きました。
いつもあまり量を召し上がれないという生徒さんも、今日のお料理は完食、おいしく召し上がっていただけたようです。
9月アーユルヴェーダお楽しみ会
9月アーユルヴェーダお楽しみ会は9/28(金)、29(土)に開催します。
【アーユルヴェーダ料理教室のご案内】
◆アーユルヴェーダ料理を食べてみよう! ◆アーユルヴェーダ料理を作ってみよう! ◆《資格の取れる》理論と実践で学ぶ!アーユルヴェーダ基礎と食事法 |