ごはんに合い、様々な料理にも活用できる日本独自の食材、梅。
本稿ではそんな梅干しの基礎知識や、効能、梅を使ったレシピをご紹介します。
梅
古くから栽培されている梅。
初めは観賞用の花梅でしたが、梅干し、梅酒など、古くから日本の食卓に重宝されてきました。
梅干しに含まれる酸により、防腐効果と食欲増進効果があるため、弁当やおにぎりにも常用されています。
分類 | 果実類 | 旬 | 6月中旬が最盛期。 |
原産地 | 中国、日本。 | ||
主産地 | 和歌山、群馬、茨城など。 | ||
種類 | 甲州最小(小粒種)、藤五郎(中粒種)、豊後(大粒種)など。 | ||
栄養 | クエン酸、リンゴ酸を含み、酸味が強い。 |
効能
梅干しに含まれるクエン酸は、血液をサラサラにし、血流を改善します。
血流が改善することにより免疫力を高め、風邪やインフルエンザにかかりにくくします。
また、胃炎や胃潰瘍、胃がんの原因となるピロリ菌の活動を抑制する効果も期待されている。
体内のエネルギー代謝を活性化させると同時に、疲れの原因となる乳酸を分解して体外へ放出するため、疲労回復に効きます。
使い方のポイント
生食はできません。
未熟果(青梅)を梅干し、梅漬、梅酒、ジュースなどに利用します。
選び方
粒がそろっていて、表面に傷のないふっくらしたものが良品。
梅の活用
梅干し
梅干しの製法は中国から伝来しました。
日本では平安中期に最初の記録が現れます。
青い梅の実を塩漬けにしたあと、土用の日の頃に干したもの。
赤しその葉の塩漬けを用いて、赤く色づけしたものもあります。
梅びしお
梅干しを煮崩してジャム状にしたもの。
長期間保存ができます。
一晩水に浸して塩分を抜いてふやかした梅干しをとろけるまで煮ます。
ジャム状になったら裏ごしにして種を除き、砂糖を加えて練り上げます。
そのまま食したり、お茶請けや酢の物に用いたりします。
梅漬
うめの果実を塩蔵したもの。
酸性体質を中和するのに有効な食品
エビ、カニ、アワビ、カキ、卵、白砂糖、魚、肉、ビール、白米、白パンなどの典型的な酸性食品に偏ると、生活習慣病や、様々な体の不調を発するといいます。
体が酸性に偏らないように、アルカリ性食品をバランスよく摂取する必要があります。
梅干しや海藻などは、とても大事な酸性中和食品です。
アルカリ性が強い食品としては、梅干し、わかめ、こんにゃく、カレー粉、ほとんどの野菜やフルーツなどが含まれます。
参照:東城百合子(2002)『食生活が人生を変える』
アーユルヴェーダの栄養学
アーユルヴェーダの観点から梅を見ていきます。
アーユルヴェーダの栄養学概要について
>>【アーユルヴェーダの栄養学】食材ごとに決まっている7つの性質
質(Guna)
- 温性
- 鋭性
動作(Karma)
V-P↑K-
味(Rasa)
酸味、塩味
消化後の味(Veepaka)
酸味
効果(Prabhava プラッブハーヴァ)
- 防腐作用、防菌・静菌作用。
- 唾液分泌を促進し、食欲を増進し、殺菌効果がある。
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