インドで古くから健康や美容に役立てられてきた太白ごま油。
美容用に使う場合は「キュアリング」という加熱処理が必要になります。
本稿では、キュアリングのやり方についてお伝えします。
太白ごま油を美容用に使う
料理油としておなじみの太白ごま油ですが、
セルフケア、美容用のオイルとして使用することもできます。
インドの伝統医学「アーユルヴェーダ」では、病気予防や若返りのオイルとして、アビアンガ(オイルマッサージ)などに使用されてきました。
美容用に太白ごま油を使う場合、必ずキュアリングという加熱処理を行います。
キュアリングとは
キュアリングとは、貯蔵期間を延ばすために、貯蔵前に一定期間高温多湿の条件下に作物をおき、収穫時にできた傷口をふさぐことです。
日本では主に種いも用のさつまいもを貯蔵する時に行っているようです。
ここでは、太白ごま油を加熱することをいいます。
太白ごま油をキュアリング(加熱処理)する理由
加熱処理をおこなう理由は、
- セルフケア向きの質に変化させるため
- 不純物を取り除き保存期間を長くすること
- 抗酸化成分のセサモールを生成させること
です。
太白ごま油についてはこちらの記事で詳しく書いています。
>>アーユルヴェーダ料理にも頻出する太白ごま油とは
セルフケア向きの質に変化させる
キュアリングをした方が、粘土が少なくサラサラとした触りごこちになり、セルフケアの時にオイルが伸びやすくなります。
太白ごま油の場合はもともと、きついごまの香りはしないのですが、
キュアリング後のほうがさらにごま感が少なくなります。
不純物を取り除き保存期間を長くする
油の中に入っている水分などの不純物が取り除かれ、保存期間が長くなるといわれています。
抗酸化成分のセサモールを生成させる
ごまから油を作る際に、圧搾したごま油には「サセモリン」という成分が含まれているのですが、
サセモリンには抗酸化作用がありません。
サセモリンは加熱すると、サセモールという成分に変化します。
このサセモールに抗酸化作用があるので、それを発生させるためにキュアリングを行います。
しかし、太白ごま油には「サセミノール」という抗酸化作用がある成分や、
「サセミン」というコレステロール値を下げるなどの働きのある成分が含まれています。
つまり、日本で売られているごま油にはそもそも抗酸化成分が含まれているので、
実はこの理由だけなら、特にキュアリングをする必要はないという結論になります。
キュアリングのやり方
必要なもの
- 太白ごま油
- 厚手の鍋
- 料理用の温度計
- 耐熱用の遮光ガラス瓶(煮沸消毒したもの)
やり方
- 鍋に太白ごま油を入れて、弱火で加熱する。
- 油の温度を測り、90〜100℃になった時点で火を止める。
- 油が冷めたら耐熱用の遮光ガラス瓶に移し、冷暗所で保管する。
ポイント
ある程度加熱すると、あっという間に温度が上がっていきます。
温度計を指したまま常に確認するようにしてください。
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