ハーブ(パクチー)として、スパイスとして、最も幅広く愛用されている「コリアンダー」。
本稿では、コリアンダーの基礎知識をお伝えします。
なお、コリアンダーを使った料理は、森の時計のスパイス基礎講座「コリアンダー」で学べます。
コリアンダーとは
フレッシュハーブは「パクチー」の呼び名で知られています。
セリ科の植物で、根っこ、茎、葉っぱ、種まで、捨てるところなく料理に利用できます。
美味しさだけでなく、食欲をそそる香りを料理にプラスしてくれるスパイスです。
学 名: Coriandrum sativum |
科 名; セリ科コエンドロ属 |
サンスクリット名: ダンヤカ |
英名/和名: Coriander / コエンドロ |
他の呼び名:パクチー、香菜(シャンツァイ)、中国パセリ |
原 産 地: 地中海東部 |
使用部位: 葉、根、種(植物学上では果実) |
コリアンダーの味わいの特徴
スパイス(シード・種)
熟した種はコショウっぽい花のような香りがあり、甘く木のような香ばしいフレグランスも持っています。
味は甘くまろやかで、はっきりしたオレンジピールの香りを持ち、温かみがあります。
フレッシュハーブ(根、茎、葉)
フレッシュなコリアンダーの根、茎、葉の部分は独特の香りがします。
「カメムシソウ」と呼ばれることもあります。
好き嫌いが分かれます。
フレッシュハーブとしてのコリアンダー(パクチー)を大量に使った料理が日本で流行しましたが、基本的には薬味の扱いで、料理に加えるのは少量です。
コリアンダーの使い方
スパイス(シード・種)
ミックススパイスの土台として活躍
コリアンダーまたはドライローストしたコリアンダーを、様々なスパイスとブレンドして挽き、スパイスミックス(または調味料)が作られます。
カレーパウダー、ハリッサ(アフリカ北部)、ラスエルハヌート(モロッコ)、フメリスネリなど。
コリアンダーは香りがマイルドなので、 他のスパイスよりも料理に多めに使われがちです。
どのような料理に使えるか
野菜料理、シチュー、ソーセージ、ピクルス、チャツネ、スープ、スイーツなど幅広い料理に使えます。
コリアンダーの効果効能
腫れや炎症を鎮める
特に葉は身体のあらゆる部分の炎症を軽減するのに効果が期待できます。
免疫力を高め、感染症から守る
ビタミン豊富、免疫システムを活性化します。
高血圧をコントロールする
血圧を調節するのに役立つ成分が多く含まれています。
良い眠りを与える
催眠効果をもたらし、神経を落ち着かせる効果が期待できます。
酸化を防ぎ癌から守る
癌を引き起こす原因となる体内のフリーラジカルを除去します。
糖尿病の自然療法
コリアンダーの葉の抽出物には血糖値を維持するのに役立つ成分が含まれています。
コレステロールレベルを下げる
葉には、脂質代謝を促しコレステロールレベルを下げるのに役立つ化合物が含まれています。
インドの予防医学アーユルヴェーダでは
ピッタ体質の人が重宝するスパイスです。
スパイスはピッタを増加させますが、コリアンダーは安心して用いることができます。
体を冷ます作用やがあり、熱性の辛味の食物(トマトやチリ)に対する解毒剤として働きます。
コリアンダーの使い方を学ぶ│森の時計スパイス基礎講座
森の時計のスパイス基礎講座で、コリアンダーの基礎知識、料理への使い方を学べます。