豆腐を凍結、低温熟成させた後に乾燥させた保存食品、凍り豆腐(高野豆腐)。
本稿では、この凍り豆腐の基礎知識をお伝えします。
凍り豆腐
豆腐を凍結、低温熟成させた後に乾燥させた保存食品です。
天然の寒気を利用して作られていましたが、近年ではほとんどが急速冷凍法に変わっています。
乾燥状態では軽く締まったスポンジ状になっています。
分類 | 豆類 |
栄養 | たんぱく質、脂質 |
高野豆腐とも呼ばれる
凍り豆腐は、高野豆腐、氷豆腐、しみ豆腐などとも呼ばれます。
歴史的には製法が異なる「凍み豆腐」系と「高野豆腐」系の2種類が存在していましたが、戦後に凍豆腐組合が統一する呼称として「凍り豆腐(こおりどうふ)」の名称を作りました。
伝統製法では、それぞれ以下のように作られます。
凍み豆腐(しみどうふ)
薄く切った豆腐を稲藁であみ軒先に吊す、日中は直射日光を当て溶解させ夜間は寒気に晒す事を繰り返し自然乾燥させます。
高野豆腐
日陰で夜間の寒気に数日間晒し、脱水後に火力乾燥させて仕上げます。
栄養
たんぱく質. 脂質が主成分で、 カルシウム、鉄も多く含みます。
脂肪の代謝を促進する大豆サポニンや、女性ホルモンのエストロゲンと似た働きを持つ大豆イソフラボン、脳を活性化させるレシチンなども含みます。
また、高野豆腐に含まれているたんぱく質の約35% は「レジスタントタンパク質(レジスタントプロテイン)」といい、消化吸収されにくいことが特徴で、そのまま腸に届いてコレステロースの排出などに働きます。
調理
水で戻す
調理するときには、 80℃前後の湯の中に入れて10~20分間おきます。
しんがなくなったら手のひらにはさんで水をしぼり出し、 白い汁がでなくなるまで水をとり変えて洗います。
最近はすぐ煮ることができる製品も市販されています。
汁をよく吸い込むので、 含め煮に最適です。