アーユルヴェーダ関連本を紹介します。
「ちつのトリセツ」という本です。
ちつのトリセツ 劣化はとまる
今回ご紹介する書籍は「ちつのトリセツ 劣化はとまる」です。
なかなかなタイトルですね(笑)
題名はインパクトありですが、中身はいたってまじめな女性器のケアについて。
目から鱗の情報満載です。
|
表紙に
「明るく、まじめにご利用ください。男性のお客様は、間違った期待をなさらないでください」
と書いてある通り、女性向けの、女性器ケアのHOWTO本です。
男性のための、あれのためのHOWTO本ではありません。。
著者の原田純さんと、看護師・助産師であるたつのゆりこさんによる対話から始まります。
読者は原田さんの目線で、原田さんと同じように、たつのさんが語る膣ケアの重要性に驚き、疑い、恐れ、やらなくては!という気持ちになります。
アーユルヴェーダを知らない人でも、アンチエイジングや、心と身体、健康に興味がある人なら誰でも読んでほしい、オススメの本です。
書籍名 | ちつのトリセツ 劣化はとまる |
著者 | Be born助産院・産後養生院院長 たつのゆりこ 指導・監修
原田純 著 |
値段 | 1,400円+税 |
ページ数 | 237ページ |
写真・挿絵 | 実技編で挿絵が豊富。写真無し(デリケートな話なので……) |
おすすめ度 | ★★★★★ |
たつの ゆりこ氏
助産師・鍼灸師・看護師。大学病院から助産院、自宅出産介助まで幅広い業務経験をお持ちです。
イギリス、インドへ渡航するなどしてベビーマッサージやアーユルヴェーダを学び、産後養生の大切さをいち早く世の中に発信し、2005年より分娩直後からケアを受けられる産後養生院を開設されています。
現在、Be born助産院・産後養生院院長として、お産の介助、出産前後の女性の心身のケア、健康管理の指導を行っており、東洋医学を中心としたからだ全体を整えるホリスティックな内容となっています。
原田 純氏
1954年生まれ、径書房の編集者。「ちつのトリセツ」の中で、女性にとっても神秘の器官「膣」の実態に迫り、膣のケア方法を体を張って実践しています。
冷え性・便秘・子宮加水・腰痛も解決!オイル・会陰マッサージ・骨盤底筋体操の効果
本書の中で、オイルマッサージ、会陰マッサージ、骨盤底筋体操を取り入れた原田さんが体験した効果が紹介されています。
- 冷え性
- 便秘
- 猫背
- お尻のへこみ
- 子宮下垂
- 直腸瘤
- 膣がうるおいを取り戻す
- 頭痛、肩こり、腰痛
- 巻き爪
このような不調が解決されたといいます。
この本に出会ったきっかけ
私はアーユルヴェーダの解剖学と生理学の学びを深めるため、まず一般的な体の仕組みを復習したいと思い、横浜SOGOの紀伊国屋書店をぶらぶらしていました。
その時、ペパーミントとイエロー、猫のイラストのポップな表紙が目に留まったのです。
この本には見覚えがありました。なぜなら、去年の秋から冬にかけて通っていた香取薫先生のアーユルヴェーダ料理教室(ペイズリー)で、香取先生がおすすめ本として紹介してくれたからです。
その時私はアーユルヴェーダのオイルケアをしたことがなく、まして「膣」のケアだなんて……と、真っ向から受け入れ拒否(心の中で)。
けれど、今は自宅でのパンチャカルマも経験し、心の準備が整っていたのか、「読みたい!」と思いました。
読んでみて、目から鱗。さっそく膣ケアに挑戦しました。
本の特徴
たつのさんと原田さんの対話形式で、膣の話をすることから始まります。
原田さんの率直な反応や、抵抗感をもつ心情が書かれているので、読者は原田さんの目線で共感しつつ、たつのさんの話をもっと聞きたい、読み進めたいという気持ちになります。
- 膣ケアの重要性とは
- 世界の中で日本は遅れている
- 膣ケアをするとこんなにいいことがある
など、読者に「早くその方法教えてよ~」とおっかなびっくりながらも思わせるような情報を、前半で惜しみなく与えます。
そして、具体的なやり方が解説されます。
膣ケアの方法・骨盤底筋体操
膣ケアの方法や骨盤底筋体操はイラストを用いて解説されています。
イラストと文章だけ読んでも分からない場合は、YOU TUBEなどで膣ケアで検索してみるといいかもしれません。。
体験談_会陰マッサージの効果
嬉しいのは、
「よくまあ、こんなことまで書いた、あまりにも恥知らず、と思う方も多いかもしれません。それでも、専門家の方に取材をし、自分自身で実践したことは必ず役に立つ。そう確信したからこそ、恥を承知で、すべてを明らかにしました」
と著者が記しているように、実際に膣ケアを行った原田さんの変化の様子を細かく書いてくれていることです。
疑いながらでも、最初はできなくても、少しずつやっていけば、何かいい変化があるかもしれない……そう思わせてくれます。
また、お風呂掃除の仕方に関するコラムもあるのが、地味にありがたいです。
膣を知ることは己を知ること
日本の女性は海外の女性に比べ、性に貪欲になることを嫌う傾向があります。
そのためか、多くの日本人女性が膣について無知、不安を抱えています。母から子への教育されることもないのでは?
膣についてはこのように解説されています。
「膣は女性の身体にある穴の一つ。目、鼻、耳、口、それから尿道口と肛門……一つ一つの穴は独立していますが、そもそも身体は一つの統一体であり、身体全体が有機体です。膣と各部位は互いに関係を持っており、緊密につながっています」
このように膣は身体全体の重要な「穴」と深いつながりをもっており、膣を知ることは己を知ることになるといいます。
「目と膣の関係。脳の中心部、目の奥にある視床下部や下垂体は、目から入ってくる光に反応してホルモンのバランスを整えていて、女性ホルモンもそこで調整されている。つまり目は、生殖機能と密接な関係があることになる。
また鼻と膣も昔から深いつながりがあると言われています。産後に体調を崩す妊婦さんは、たいてい鼻が詰まっており、膣と鼻は、その深い関係性が指摘されている」
目から入る光と女性ホルモンについては、こちらのブログで詳しく書いています。
>>生理が来ない(無月経)原因と改善策
いかがでしたか?
原田さんの体験談から、多くの女性がもつ不調が改善される可能性があることが分かります。
ご興味のある方は、本だけでも手に取ってみてはいかがでしょうか。