ヨガの4つの道の一つ「カルマヨガ」。
カルマとは「行い」であり、カルマヨガとは「無償の奉仕」であると一言でいうこともできます。
具体的には、どのようなことなのでしょう。
本記事では「カルマヨガ」について紐解いてみます。
ヨガの4つの道
ヨガには4つの道があります。
※アーサナとしてのヨガの種類ではありません。
自分の幸せ、自分自身を誰であるかという事を発見させてくれるまでの4つの道のりだと思ってください。
- Karma Yoga (カルマ・ヨーガ)
無償の奉仕のヨガ - Bhakti Yoga (バクティ・ヨーガ)
献身愛のヨガ - Raja Yoga(ラージャ・ヨーガ)
科学的自己統制のヨガ(ハタヨガなど) - Jnana Yoga (ギャーナヨーガ)
知識・智慧のヨガ
本記事ではこの中の「カルマヨガ」について見ていきます。
【例】行いの動機
私の個人的な話ですが。。
コロナウイルスの混乱真っ只中の2020年4月中旬。
横浜⇒名古屋へ引越しし、片付けも落ち着いてきたのですが、ある時とても気分が落ち込んでしまいました。
原因はいくつかあると思うのですが、一つには希薄感だったと思います。
「自分のアイデンティティが薄くなってしまった」
という希薄感です。
料理教室の講師であった、教室の仕事をしている。
もう、切り離せない自分の姿になっていたのに、緊急事態宣言の発令を受け、教室の開催を取り止めし、生で生徒様とコミュニケ―ションを取ることがなくなってしまいました。
教室での役割を実行している自分でなくなって、なんだか自分の一部がどこかに行ってしまったように感じました。
講師としての役割が、どれだけ自分の輪郭を濃くしてくれていたのか、気付きました。
何日も経って、けれど、「自分のアイデンティティを取り戻す」ことに焦点を当てていたのでは、ヨガではないことに気付きました。
ヨガになるかどうかは、そこへ移行する動機と、自分の姿勢に左右されるからです。
無償の奉仕とふさわしい姿勢
カルマとは「行い」です。
どのような態度で「行い」をするのかによって、私たちの行いを「ヨガ」へと変えていくことができます。
またカルマヨガとは「無償の奉仕」です。
他人の幸せ、他人が心地よくなるために自分が無償で奉仕するということです。
経済的な不安を抱えていたり、忙しかったり、あるいは好きでない誰かに対して、「無償の奉仕」をするということはなかなかできないものです。
けれど、私たちはそれでも、カルマヨガを行った方がよいのです。
なぜなら、それを行うことによって自分自身がより高次の自分に近づく、成長できる、より幸せになれるからです。
カルマヨガの実践とは、日々、ふさわしい心で行いをして、それが周りの人にも良い影響を与え、結果自分自身が成長を遂げることです。
貢献できるかということに焦点を当てる
先ほどの例。
コロナウイルスの流行によって、思うがままに仕事ができなくなった方たちがたくさんいます。
私もその一人です。
そういう状況で、
「別の安定した仕事についていれば、家族を心配させたり、負担をかけたりせずに済んだかもしれないのに」
と、不安になったり、後悔したり、自分は間違っていたんじゃないかと、自分を責めたりするかもしれません。
また、そのような状況で、自分がその仕事を通して何をしたかったのか。
何のためにその仕事をしたかったのかを、忘れてしまうかもしれません。
けれど、自分が「人を幸せに、心地よくできる」最もふさわしいツールとして、それまでその仕事を選び、務めていたはずです。
奉仕の心、貢献できるかどうかという目線を忘れずにこれからの行動すれば、その行動をヨガと変えていくこと、調和の心を育むことができます。
調和がとれた心でいられれば、悲しみや困難に対し、ありのままの状況を受け入れる心の強さをもち、変化に対応できます。
今こそ、カルマヨガを実践しましょう。