シャラヴァ―サナ(バッタのポーズ)の解説です。
シャラヴァ―サナ
サンスクリット | Salabha「バッタ」 |
特徴 | 左右対称、うつぶせ、後屈 |
効果 |
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土台・礎 | お腹、股関節 |
力を発揮 | 大殿筋、脚、脊柱起立筋 |
禁忌 | 椎間板の疾患、妊娠中、首のけが |
解剖学的point |
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コンセプト・哲学 | 陰陽(二面性)・中庸 |
うつ伏せの状態で背中をそらせる、シンプルな後屈のポーズ。
身体への負担は比較的少なく、ウールドヴァダニュラーサナやウシュトラーサナなど、脊柱の強い伸展を含む後屈のポーズをするための準備となります。
胸を開く後屈は憂鬱な気分を吹き飛ばし、気持ちを前向きにします。
下腹部が床に当たるため、しっかりとした呼吸をし続けて行えば、腸のマッサージになり、デトックスにも効果的です。
シンプルな動きでありながら、脊柱起立筋など背中をそらせる筋群、腰部の腰方形筋、背中上部に広がる僧帽筋下部、大殿筋、ハムストリングなど、たくさんの筋肉に働きかけ、強化します。
後屈のポイント
どんな動きにも中庸があります。
後屈は、沿っている(縮んでいる)体の背面(背中)に意識が向かいますが、弛緩している前面への意識も重要です。前面・背面という対極にあるエネルギーを均等に保つのです。
後屈の多くのポーズで、胸が開き、股関節が伸展します。
胸を開くために肩関節を外側に開き、肩甲骨を気持ち寄せ合い、鎖骨が左右に広がるイメージ、胸骨を引き上げます。
胸が開いた状態は気持ちを前向きにします。
シャラヴァ―サナ(バッタのポーズ)のやり方
働いている筋肉
・大殿筋
⇒股関節を伸展させ、骨盤を後傾させる。
・ハムストリング(大腿の後面)
⇒股関節を上に伸ばし、膝を持ち上げる。
・内転筋群
⇒膝を互いに引き寄せる。
・脊柱起立筋
⇒背中をそらせる
・僧帽筋
⇒肩を後ろに回し、引き下げる
・大胸筋と小胸筋
⇒胸を開く
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ポーズのやり方
1.うつ伏せになり、おでこを床に、脚はくっつけ、足の甲を寝かす。両手は体側。
2.まっすぐな背骨を作る。尾骨をほんの少しかかとに向けて伸ばす(下げる)。そうすると自然におへそがわずかに引き上がる。
3.息を吸いながら胸、腕、足を同時に、同じ高さに持ち上げる。肩の力を抜いて、肩から指先を後方にまっすぐに伸ばす。腕から指先が胴体につかないように。胸の中心を前方に押し出すようにする。
4.15~20呼吸キープ。時間があれば、もう一度やるか、違うバリエーションを試してみる。
5.四つん這いになり、腰を左右に振ったり、ねじったりしてから(腰を痛めないため)、チャイルドポーズでお休みする。
ポイント・内側への働きかけ
・肩から指先を後方へ伸ばす。
・肩をすくめず、耳に近づけない
・肩甲骨を腰の方向に下げ、肩甲骨同士を狭めない。
・お尻がかたくなりすぎないようにする。
・つま先を後方に引き、足首の外側を内側に引き寄せる。
・胸と足を同じ高さに挙げる
ポーズのバリエーション・軽減法
- 両手を後ろで組んで後方に引っ張る
- 両手を前方に伸ばす
⇒骨盤底筋にも働きかけることができる
- 軽減法
手だけを上に上げる。
手を床につけたまま頭と胸、両足を上げる。
いかがでしたでしょうか。
単体で行っても、ヴィンヤサの中に取り入れても良いですが、身体を少し動かして温めてから行うと、より効果的です。
このシンプルな後屈のポーズで、前傾姿勢やネガティヴ思考からの脱却を図りませんか?