安価で家庭料理にも頻出する野菜・きゃべつ。
きゃべつの基礎知識と、アーユルヴェーダ的な質についてお伝えします。
キャベツ
現在日本で出回っているきゃべつは、野生のキャベツ(ケール)から分化し、改良されたものです。
アーユルヴェーダでは特にピッタに良いと言われる野菜。
種類ごとの特徴を生かした料理を作れると良いですね。
分類 | 野菜類(アブラナ科アブラナ属) | 旬 | 春キャベツ:4月 冬キャベツ:2月 |
原産地 | 南ヨーロッパ。日本へはオランダ人によって18世紀頃導入された。 | ||
種類 | 春キャベツ、冬キャベツ、紫キャベツ | ||
栄養 | たんぱく質、ビタミンCが比較的多く、食物繊維も豊富。 |
キャベツの栄養
野菜の中ではたんぱく質、ビタミンCが比較的多く含まれます。
ビタミンCは水にとけやすく、熱に弱いので、水にさらす時間や加熱時間は短めにしましょう。
また、食物繊維も豊富です。
ビタミンU(キャベジン)
キャベツ特有のビタミン様成分として、ビタミンU(キャベジン)があります。
簡単に特徴を言うと、胃腸を丈夫にするビタミンです。
ビタミンUには、細胞分裂を促進し、たんぱく質の合成を活発にする作用があります。
胃腸の粘膜組織を作り、傷ついた組織を治す働き、過剰な胃酸の分泌を抑える働きもあります。
保存
冷蔵庫の野菜室に入れましょう。
外葉は捨てずにくるんでおくと、乾燥を防ぎます。
種類
春キャベツ
春に出回る新キャベツは巻きがゆるくやわらかいので生食に向いています。
冬キャベツ
秋に出る冬キャベツはしっかり結球していて味が良く、煮込み料理に向いています。
その他
結球する品種には、普通のキャベツのほか、小型のグリーンボール、レッドキャベツ(赤キャベツ、紫キャベツ)などがあります。
使い方のポイント
1枚ずつはがして使う
金属にふれると酸化しやすいので、包丁で芯の周囲に切り込みを入れたら、あとは手で葉を1枚ずつはがして使うのがおすすめです。
軸は捨てずに切り方を工夫
軸は厚みがあって、炒めると火が通りにくく、目立つので、露骨に残したくはないですよね。
とはいっても、栄養がある部分なので、切り方を工夫し、捨てずに使いましょう。
芯を切り取ったら、薄く斜め切りにして、食感や火の通りをよくし、葉と一緒に使いましょう。
シャキッとさせる
しんなりとしたキャベツは食べやすいのですが、シャキッとさせたい場合もありますよね。
シャキッとさせたい場合は、切った後、水を張ったボウルにキャベツをさっとつけます。
すぐに水けを切って、冷蔵庫にしまいましょう。
水に長くつけると栄養が流れ出てしまうので、さっと行います。
切り方で食感を自由自在に
意図した食感を得るためには、繊維の方向を考えることが大切です。
特に千切りにする場合に役に立つ知識です。
繊維にそって切るとシャキシャキ、ハリのある食感になります。
繊維を断ち切るようにして切るとやわらかな食感になります。
1枚ずつ取った葉を、繊維の方向をそろえて重ねることがポイントです。
アーユルヴェーダの栄養学
アーユルヴェーダの観点からキャベツを見ていきます。
アーユルヴェーダの栄養学の概要について
>>【アーユルヴェーダの栄養学】食材ごとに決まっている7つの性質
質(Guna)
- 冷性
- 乾性
- 軽性
ヴァータがもっている性質と共通しています。
動作(Karma)
V↑P↓K↓
「似たものが似たものを引き寄せ、相反する質がバランスする」
というアーユルヴェーダの原理原則に則ると、
ヴァータと同じ性質をもつキャベツは、ヴァータを増やします。
ガスを発生させる場合もあるので、アーユルヴェーダの料理教室では、ヒングなど駆風作用をもつスパイスと一緒に調理することが多いです。
味(Rasa)
甘味、苦味
消化後の作用(Veerya)
冷性
効果(Prabhava プラッブハーヴァ)
- 便秘を軽減する
- うつやイライラを解消する
- 皮膚病、アトピーに良い
- 免疫系統を強化し、バクテリアを追い出す
アーユルヴェーダの料理教室(名古屋)
アーユルヴェーダの知識や、アーユルヴェーダ料理を学びたい方は、
愛知県名古屋市の「森の時計」に是非お越しくださいませ。