乳製品、小麦粉、卵、白砂糖を使わないヴィーガン仕様のロースイーツ。
健康的なスイーツとして話題ですが、そのカロリーは一体、どれくらいのものなのでしょう。
当教室で作っているロースイーツと、一般的なケーキを比較した結果をお伝えします。
ロースイーツとは
ローフードをご存知でしょうか。
動物性食品を使わず、48度以下で低温調理する料理です。
そのローフードのカテゴリーの中のスイーツがいわゆる、「ロースイーツ」です。
非加熱のため、酵素(代謝や生命活動を助けるサポートをする)がたくさん摂れます。
それに加えて、たんぱく質、ビタミン・ミネラル、繊維、ファイトケミカル、良質な水分が取れ、体内をアルカリ性にしてくれます。
一般的なケーキやスイーツと異なり、バターや生クリーム等の乳製品は使わず、卵や小麦粉も使いません。
白砂糖は使わず、オーガニックやローのアガベシロップや、ココナッツネクター、メープルシロップなどの良質な甘味を使用します。
まさに、健康、そしてアンチエイジングにふさわしい食べ方です。
ロースイーツのカロリー
上記のとおり、ロースイーツは栄養が摂れるスイーツです。
しかし、カロリーはどうでしょう。
当教室で最もレッスン頻度が高い「ローチョコバナナタルト(18cmタルト型)」のカロリーを調べてみました。
計算方法
日本食品標準成分表2015年版(八訂)のエクセルシートを用い、各材料の必要重量あたりのカロリーを計算。
当該シートに乗っていない食品(生ナッツ類、ココナッツ製品、カカオパウダーなど)については、Eatreat(みんなの食品一覧)を参考にカロリーのみを算出。
ローチョコバナナタルト(18cm)のカロリー
kcal/1Pあたりの(8等分) | kcal/1ホールあたり | |
ローチョコバナナタルト | 278kcal | 2230kcal |
上記の数値は、トッピングにバナナを使用した場合で計算しています。
1ピースの大きさは、そんなに大きくないサイズのケーキと同じくらい。
実際にローチョコバナナタルトを召し上がっていただく時に、筆者がカットする大きさです。
詳細なカロリー計算シートはこちらです。
食事区分 | 食品番号 | 食品名 | 重量 | エネルギー(kcal) |
フィリング | 7107 | バナナ 生 | 90 | 77.4 |
フィリング | 7006 | アボカド 生 | 98 | 183.26 |
フィリング | 生カシューナッツ | 50 | 314 | |
フィリング | カカオパウダー | 20 | 73 | |
フィリング | 3023 | その他 メープルシロップ | 80 | 205.6 |
フィリング | 水 | 50 | 0 | |
フィリング | 14013 | 植物油脂類 やし油 | 40 | 368.4 |
クラスト | 生クルミ | 100 | 654 | |
クラスト | 7096 | なつめやし 乾 | 20.9 | 55.594 |
クラスト | ココナッツファイン | 30 | 200.4 | |
クラスト | カカオパウダー | 10 | 36.5 | |
クラスト | 17012 | <調味料類>食塩類食塩 | 0.3 | 0 |
トッピング | 7107 | バナナ 生 | 72 | 61.92 |
フィリング | 1221.66 | |||
クラスト | 946.494 | |||
トッピング | 61.92 | |||
合計 | 2230.1 | |||
1Pあたりカロリー(8等分にした場合) | 278.759 |
普通のケーキ類のカロリー
普通のケーキのカロリーは200~500kcal。
原材料や大きさによって差が出るので特定はしにくいです。
小ぶりのショートケーキやモンブランだと、200kcal台におさまり、
バターをたくさん使うタルトやパイ系だと、300~400kcalとカロリーが上がります。
スフレケーキ以外のチーズケーキは、ショートケーキなどよりやや高めのカロリーです(300kcal台)。
結論:ロースイーツは低カロリーではない
以上の結果、ロースイーツは、市販のスイーツと変わらず高カロリーであることがいえます。
なぜカロリーが高いのか
ロースイーツは、種類によりますが、基本的に、ナッツ+ココナッツオイル+甘味を使うので、カロリーは高くなります。
ロースイーツで使う、主な材料のカロリーは次のとおりです。
- カシューナッツ・・・100g 580kcal
- アーモンド・・・100g 610kcal
- くるみ・・・100g 670kcal
- デーツ・・・100g 538kcal
- ココナツパウダー・・・100g 665kcal
- ココナツオイル・・・大さじ1(14g) 126kcal
- カカオバター・・・大さじ1 120kcal
- カカオパウダー・・・大さじ2.5(14g) 32kcal
- アガベシロップ・・・大さじ1(21g) 60kcal
このように、脂質を多く含むナッツ類やオイルを使っているので、ロースイーツはサイズの割りには、高カロリーになってしまうのですね。
ロースイーツとはいえ、ナッツ率の高いスイーツを毎日食べると太ります。
ロースイーツのうまい取り入れ方
では、結局普通のスイーツから、ロースイーツにシフトしなくてもいいのではないか?
と思ってしまうかもしれません。
けれど、エンプティカロリー(カロリーは高いが、栄養価はほとんどない食べ物)な食べ物とロースイーツでは、栄養面でだいぶ質が異なると思います。
繰り返しになりますが、ロースイーツのいいところは、
- 乳製品の害、白砂糖の害、添加物の害がない
- ナッツや果物に含まれるミネラルや栄養素を摂取できる
- 食物酵素を含んでいるため、消化への負担が比較的小さく、エネルギーを代謝に回せる
このような点です。
ダイエットしている場合、カロリーを気にする方もいれば、カロリーは参考にしない方もいらっしゃいます。
もちろん、カロリーを多く摂りすぎるのはよくありませんが、質も大事で、気にするべきポイントです。
カロリーは通常のスイーツ並だけど、栄養価は高いというロースイーツ。
普段の生活には、うまく取り入れるために、次のことを提案します。
- ロースイーツの中でも、オイルやナッツの使用率が低い低カロリーなロースイーツを作る。
⇒例)アボカドプリン、ローアイス、ローパフェなど、クラスト部分がないものは割と低カロリーにできる。 - ロースイーツは少量で満足感があるため、保存の際小さめにカットする
- 大きなサイズではなく、小さなサイズで作る
- 毎日食べるのではなく、スイーツが食べたくなった時に、普通のスイーツの代わりとして食べる。
ロースイーツは、ごはんやおかずではなく、あくまで嗜好品、スイーツです。
普段の生活に、うまく取り入れていきましょう。
ロースイーツを作ってみたい方はこちら
ロースイーツを作ってみたい方は、森の時計のオンラインロースイーツ教室に是非ご参加くださいませ。
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