飲料のカフェインが気になる
当教室が存在する愛知県は、モーニング、喫茶店文化で有名。
多くの人が、喫茶店やカフェでコーヒーや紅茶を注文し、朝食を食べ、朝の楽しいひと時を味わいます。
しかし、コーヒーや紅茶を避ける必要を感じる方もいます。
特に妊娠中の方や授乳中の方は、子どもへの影響を気にして、カフェイン飲料を控えることが多いですよね。
そんな時に、カフェインレスの飲料は本当に助かります。
けれど、どうやってカフェインを除去しているのでしょう。
カフェインとは
カフェインの除去方法の前に、そもそもカフェインとはなんでしょうか。
カフェインとは、「アルカロイド」という苦味成分のことで、その特徴は覚醒作用です。
カフェインが脳内の興奮を抑える「アデノシン」という物質の働きをブロックするため、カフェインを摂ると目が覚めます。
他にも解熱鎮痛作用、強心作用、利尿作用などがあるとされています。
妊婦が一日に摂って良いカフェインの量とは?
カフェインは胎盤を通り赤ちゃんに届きます。
赤ちゃんにはカフェインを輩出する力がないので危険です。
妊娠中はカフェインを極力控えるよう指示されますが、それは以下のようなリスクがあるからです。
- 流産や早産の原因となる
- 胎児が低体重になりやすい
- 胎児がカルシウムをうまく取り込めなくなる
- 胎児に送る血流が少なくなり、低酸素状態になり、発達障害を引き起こしやすくなる
妊婦さんのカフェインの1日の摂取量は100ml内にすべきだとされています。
紅茶1杯(150ml)当たりカフェインの含有量は30m程度とされているので、普通の紅茶でも1日1杯飲む程度なら問題ないことになります。
しかし、カフェインが少ない飲料なら、さらに気にせず飲むことができます。
デカフェ、カフェインレス、ノンカフェインの違い
「デカフェ、カフェインレス、ノンカフェイン」という言葉が付けられていますが、
それぞれ何が違うのでしょう?
カフェイン除去方法の説明の前に、これらの言葉の定義を確認したいと思います。
- デカフェ
カフェインを含んだ植物からカフェインをほとんど取り除いたもの。 - カフェインレス:デカフェの中でも0.1パーセント未満までカフェインを取り除いたもの。
- ノンカフェイン:カフェインをまったく含まないもの。
カフェインを除去する方法
カフェインを取り除く方法は主に3種類あります。
- 水抽出
- 超臨界二酸化炭素抽出
- 有機溶媒抽出
おすすめは「超臨界二酸化炭素抽出」です。
それぞれどのような製造方法か見ていきましょう。
水抽出
茶葉を水に着けて紅茶の成分を出す方法です。
カフェインだけではなく、香りや有効成分も抜けてしまうのが難点です。
超臨界二酸化炭素抽出
出来上がった紅茶に蒸気処理をすることで加湿し、加圧装置内で超臨界炭酸ガスを長時間循環させて、紅茶からカフェインを抽出します。
その後常温常圧に戻すと二酸化炭素は除去されます。
残留していたとしても無毒なので問題ありません。
超臨界二酸化炭素抽出では紅茶の風味に変化があまりありません。
有機溶媒抽出
化学薬品を使用しカフェインを抜く方法です。
海外製の安価なデカフェ紅茶は、この方法を採用してるものがほとんどです。
カフェインを抜く際に使用される化学薬品は「ジクロロメタン」といい、皮膚や目に触れるとで炎症を起こします。
また肝機能障害や発がん性も認められています。
そのため日本ではジクロロメタンでカフェインを取り除く方法を禁じています。
デカフェ紅茶を購入する際には、国内産のものにするか、輸入品であっても安全な製法で作られた紅茶にしたいですね。
カフェインクリア製法
また、某飲料メーカーが、これらの一般的なカフェイン除去方法とは異なるカフェインクリア製法を開発しました。
「食品に使われてきた天然吸着剤の酵素に似た働きを用いることで風味や香り、カテキンやポリフェノールなどの機能成分は変えずに、カフェインだけを選択除去することに成功した」
いかがでしたでしょうか?
製造方法をよく確認して、安全でおいしいデカフェ紅茶を楽しみましょう。
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