中東、ヨーロッパ、インドなどで愛されている穀物「ブルグル」。
日本人にはあまり馴染みがありませんが、実は栄養豊富で血糖値を上げにくい、お米の良い代替品です。
本稿では、このブルグルの基礎知識についてお伝えします。
ブルグルとは
ブルグルは、主にデュラム小麦等の複数の種のコムギの挽き割りから作られる穀物です。
粗挽き小麦はコムギを粗く挽いて湯通しはしないのに対し、ブルグルは、湯通しして乾燥したもので、極少量のふすまが残っています。
クスクスと似ていると思う方もいらっしゃると思いますが、その違いは、
クスクスは一度小麦を粉状にして形成したもの、ブルグルはそのまま蒸したものです。
原料は同じですが、食感や大きさはやや異なります。
アメリカ合衆国農務省と全粒穀物協会から全粒穀物として認定されています。
ブルグルの栄養
通常の白米と比べると、ブルグルには繊維やタンパク質がより多く含まれます。
グリセミック指数が低く(48)、玄米や蕎麦よりも血糖値が急上昇しにくい食品です。
ビタミンやミネラルの含有量が多いです。
栄養 | 炭水化物のほかに、たんぱく質を含む。カリウム、鉄、亜鉛などの無機質や、ビタミンB群などのビタミンも豊富。 |
特徴
軽いナッツのような風味を持ちます。
日本人にとっては、その食感が「おからに似ている」という人もいます。
種類
トルコでは、粒径により区別されています。
- 極細挽き:そのままキョフテ(トルコのコロッケ)などに使えます。
- 細挽き:お湯で戻して、サラダに混ぜたり、主食として食べたりします。
- 粗挽き:炊いて、主食として食べます。
北インドでは「Dalia(ダリア)」の名で知られています。
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利用
ヨーロッパ、中東、インドの料理によく用いられる穀物です。
- アルメニア料理
- アッシリア料理
- クルディスタン料理
- シリア料理
- イスラエル料理
- パレスチナ料理
- レバノン料理
- トルコ料理
- 中東料理
- 地中海料理
など。
調理方法
ブルグルは、ピラフ、スープ、パン、キョフテ等に用いられます。
パンを作る際には、全粒粉に混ぜて用いられます。
栄養価が高いため、お米やクスクスの優れた代替品となります。
インド料理では牛乳や砂糖と混ぜてシリアルとして食べられます。
湯でもどす
細挽きのものは、お湯で戻すことが可能です。