アーユルヴェーダでは、食材の性質を七つの視点から説明しますが、さらに詳細に、その特徴が記載されている食物があります。
そのような特定の食材を、網羅的に記載することは困難ですが、本稿では、アーユルヴェーダが特記している食材のうち、玄米・はちみつ・塩について取り上げます。
アーユルヴェーダが捉える食材の質
アーユルヴェーダでは、食材の性質を七つの視点から考えようとします。
>>【アーユルヴェーダの栄養学】食材ごとに捉えるべき7つの性質
食材の中には、アーユルヴェーダの文献において、あるいは口承によって、その特徴について詳細が述べられているものがあります。
以下では、次の食物についてその特記事項をご紹介します。
- 玄米
- はちみつ
- 塩
乳製品に関する特記事項もありますが、これについては別の記事でご紹介します。
>>【アーユルヴェーダが特記する食材】牛乳・ギー・ヨーグルト
玄米
玄米は本当のところ、栄養にあふれているのですが、インドでは太古の昔から脱穀した米のほうが好まれます。
玄米は、規則的にとるには、ヴァータの人にとっては質感が粗すぎ、ピッタの人にとっては熱性すぎ、カパの人にとっては重すぎます。
米が主要な穀物になっているインドのほとんどの地域は、それらの穀物は脱穀される前に半茹でにされます。
この半茹でにすることで、ビタミンやミネラルは穀物の奥深くに移動するため、精米の間にほんの少ししか失われません。
もし脱穀された米を使うなら、脱穀する前に半茹でにされていることを確かめてください。
パーボイルドライス(Parboiled Rice)とは
半茹でにしたお米に、パーボイルドライスがあります。
もみ殻で部分的に茹でた米です。
パーボイリングの3つの基本的なステップは、浸漬、蒸し、乾燥です。
これらのステップにより、米は手作業で処理しやすくなり、栄養プロファイルが向上し、テクスチャーが変化し、ゾウムシに対する耐性が高まります。
はちみつ
はちみつは薬であり食べ物です。
毒のように、それは体の隅々まですぐ広まり、最初に消化されることなく、深層組織に浸透します。
毒は体の組織を破壊するけれども、赤ちゃんバチのために食べ物として行為するために消化しやすいようにされているはちみつは、組織に栄養を与えます。
はちみつは心臓、目によく、傷にあてると回復を促進し、体から毒をとり除き組織の深部にまでハーブを届けます。
それは催淫材でもあります。
はちみつは決して調理すべきではありません。
極端な熱はその毒の性質を上げ、体の中にアーマを生み出します。
調理に甘味を使用したいのなら、大麦麦芽、米ふすまシロップ、またはデーツシュガーがよいです。
ギーとはちみつは一緒に摂ると相乗作用しますが、同量を混ぜて取るべきではありません。
組織への栄養をふやしたいなら、はちみつよりギーを取ります(少なくともギー:はちみつ=2:1)。
消化力を上げたいなら、ギーよりはちみつを摂ります(少なくともギー:はちみつ=1:2)。
塩
塩は強烈で、熱性で、重くて、油性です。
使いすぎると体が速く置いて、しわ、はげ、部分的な抜け毛を促進し、血や肉体の病を促進し、筋肉や関節を弱らせ、弱さ、倦怠感、衰弱を促進し、仕事のキャパシティを下げます。
食事から塩を減らすと、長く健康で生きさせられます。
ピッタとカパの人々は特に食事から塩を除くよう努力すべきで、ヴァータの人々は消化力を高く保つために適量の塩をとるべきです。
最も良い塩は、saindhava:パキスタンのsindh地域から採れる岩塩の一種です。
サインダバは、ほとんどの塩がするように、水分を体にとどめる要因にならないといわれています。
塩味
塩味は、「オールテイスト」(サンスクリット語でサルバラサ)と呼ばれます。
これは、生物の食欲を高めながら、食品のすべての風味を高めることができるためです。
調味料として少量使用すると消化を促進し、過剰に使用すると体を弱めます。
塩味は、少量であれば経験に対する心の欲求を高めますが、過度の使用は心を空虚で弱くします。
塩味は体に水分を保持するように強制し、消化液や性液を含む全ての分泌液の産生を増加させます。
そのため、塩分は禁欲したい人には禁忌です。
人生そのものは水に基づいています。
私たち一人ひとりは、体の60~80%が水であるので、分泌液を増やすと「より楽しい」人生になります。
塩味によって強力に駆り立てられると、感覚が世俗的な欲求に没頭するようになります。
塩と塩味は、中毒性があり、他の全ての中毒と同様に、乱用の可能性があります。