ウッティッタトリコナーサナ(伸びた三角のポーズ)の解説です。
サンスクリット | Utthita「伸びた」、Tri「三角」、Kona「角」 |
特徴 | 左右非対称・ヒップオープナー |
効果 |
|
土台・礎 | 足、下に来る手 |
力を発揮 | 太もも |
禁忌 | 鼠径部の怪我、首の怪我、妊娠中 |
解剖学的point | 股関節の外旋、骨盤ニュートラル、脊柱軸伸展、支持基底面の安定 |
コンセプト・哲学 | アヒムサ(非暴力):身体的、言葉、態度でも暴力をふるわない。 |
股関節にアプローチをかけるヒップオープナー
英語でHipは股関節、openは開く。
ヒップ=お尻 じゃないので、注意が必要です。
Hip Openとは、股関節をくまなく働かせましょうという意味です。
股関節は球関節で、あらゆる方向に動かすことのできる関節です。
屈曲、伸展、内転、外転、内旋、外旋……
股関節の硬さは血流停滞やつまずきやすさ(怪我しやすい)にもつながるので、ヨガのアーサナの練習で、しっかり鍛えましょう。
ポーズを考える時の4つの要素
森の時計では、ポーズを考える上で4つの要素について考えます。
①使っている筋肉
⇒どの筋肉を鍛えているのか(収縮)、ストレッチさせているのか(伸展)意識する。
②効果
⇒どのような効能を得たい時に行うと良いのか
③禁忌
⇒どのような時にポーズを控えるべきなのか
④内側への働きかけ
⇒ポーズをより効果的に行う上でのポイント(身体、精神、呼吸様々な要素について)
練習が進んでいる人は、これに加え、様々なバリエーションを知っておくと良いでしょう。
ポーズが取りにくい、体調が悪い人は、軽減法で行ってください。
ウッティッタトリコナーサナ(伸びた三角のポーズ)のやり方
身体を使って三角形を作るポーズです。
上半身と胸を開き、ウエスト部分から背骨をねじりましょう。
働いている筋肉
前脚のハムストリング、後ろ脚のハムストリングと腓腹筋、ヒラメ筋がストレッチされます。
さらに、上側の腹筋と背中の筋肉も心地よく伸ばされます。
- 腸腰筋(前脚側):収縮して股関節を屈曲させる
- 大殿筋(後脚):股関節を進展させる。
- 脊柱起立筋:上側の脇腹をツイストさせる
- 腹斜筋(下側):体幹を上向きに回転させる。
ウッティッタトリコナーサナ(伸びた三角のポーズ)の効果・効能
脚を強化し、股関節を柔軟にし、腰痛を緩和する素晴らしいポーズです。
- 便秘の改善
- ウエストを引き締める
- 気持ちを落ち着ける
- 腰痛・坐骨神経痛を和らげる
禁忌
- 鼠径部のけが
- 首の怪我
- 妊娠中
ポーズのやり方
- 両手を広げ、両足を大きく開く。両手首の真下に足首がくる位置。
- 両手を腰に当て、左足の先を内側に向け、右足は股関節から90度外側に開く。左足の土踏まずと右足のかかとが一直線になるように。
- 右手を肩の高さに上げ、息を吐きながら、右手で遠くのものを取りに行くように、上半身を右にスライドさせる。のばしきったところで、右手を床、または足首かすねに添えます。
- 息を吸いながら、左手を天井に上げる。左肩を後ろに引くようにして、胸を開く。目線は上の指先を見る(首のトラブルがある場合は、首を回さない)。ここで10呼吸。
- 左手を腰に戻し、吸いながら上半身を起こす。反対も行う。
ポイント・内側への働きかけ
- 後ろ足のかかとでしっかり床を押す。
- 前脚の膝が過伸展になる場合は、少し力をゆるめる。
- お腹の力を使って体感を支える。下の手に頼り過ぎない。
- 下の脇腹が落ちないよう注意し、背中をまっすぐに保つ。
軽減法
- 下の手をブロックにのせる。
- 膝の過伸展がある場合は前脚ふくらはぎの下にブロックを置く。
- 背中を壁につける