日本特産の香味野菜、みょうが。
夏を中心に薬味として活躍します。
本稿ではそんなみょうがの基礎知識と、普段の食卓に活用しやすいレシピをご紹介します。
みょうが(冥加)
みょうがは、日本特産の香味野菜。
花蕾(花みょうが)と若い茎(みょうがたけ)を食用とします。
みょうがのつぼみが花みょうが。
茎の部分がみょうがたけと呼ばれます。
独特の香りとシャキッとした歯ごたえが特徴。
1個で10~15gです。
みょうがの別名は「忘れ草」です。
これは、みょうがを食べると物忘れをするという俗説に由来しています。
分類 | みょうが類 | 旬 | 6~9月。5~11月頃出回っている。 |
原産地 | 中国(日本のみで食用されるといわれている) | ||
主産地 | 本州から沖縄まで広く自生している | ||
種類 | 夏みょうが、秋みょうが 秋みょうがの方が味、香りともよいといわれる。 |
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栄養 | マンガンがわずかに多い。 |
栄養
栄養価は低め。
ミネラルのひとつ、マンガンがわずかに多い程度です。
みょうがの香り成分は、「アルファピネン」。
アルファピネンには、血液の循環をよくする働きがあるため、
食欲増進、冷え症予防などに有効です。
花みょうがとみょうがたけ
花みょうが
花が咲く前の花穂。
みょうがの子とも呼ばれます。
生のまま刻んで薬味にしたり、酢の物、てんぷら、甘酢漬けなどに用います。
みょうがたけ
根株から出るやわらかい若芽を軟白栽培したものです。
刺身のつまみなどに利用されます。
軟白栽培とは
日に当てないで栽培することです。
日にあたっていないので、葉緑素が形成されません。
収穫物の品質を高める目的で行われます。
軟白栽培すると、黄化、徒長(伸ばす)が促されます。
日に当てたものと比べ、軟らかく、もろいという特徴があります。
花みょうがの選び方
- 色つやがよい
- ふっくらと丸みがある
- 実がしまっている
- 先のほうがしっかり閉じている
上記の特徴をもつものを選びましょう。
先端に白や黄色の花が出ているものがありますが、これは育ちすぎています。
開花したものは中がスカスカになって香りもなくなります。
また、長期保存し乾燥しても香りが失われやすいので、
なるべく少量ずつ買って使いきるようにしましょう。
花みょうがの保存方法
霧吹きなどで湿らせて、ラップで包むか、ビニール袋に入れて冷蔵庫へ。
(ゴミ⇒環境のことを考え、瓶などで保存できる場合はそうしましょう)
みょうがの扱い方
皮をむく
一番外側の皮が汚れたり傷んでいたりする場合は、根元からはがすようにしてむきましょう。
切り方
縦薄切り
- 根元を少し切り落とし、縦半分に切ります。
軸のかたい部分も包丁で切り取りましょう。 - 切り口を下にして、縦に薄く切ります。
小口切り
みょうがを横向きに置き、小口(材料の端)から薄く切ります。
水にさらす
アクが強いので、切ったそばから水に放してさらします。
長い時間さらしすぎると香りも抜けてしまうので、
5分ほどを目安にします。
みょうがを使ったレシピ
みょうがの天酢漬け
みょうが料理の定番。
さっぱりした冥加の甘酢漬けは、和食の付け合わせにぴったりです。
【レシピ】みょうがの甘酢漬け(7~10本分)
- みょうが 100g(7~10分)
【甘酢】
- 酢 40ml
- 砂糖 25cc
- 塩 少々
- 水 10ml
【作り方】みょうがの甘酢漬け(7~10本分)
- みょうがは洗って水けを切り、熱湯に入れてさっとゆでてざるに上げる。
- 甘酢の材料を瓶に入れ混ぜ合わせる。
- 1を2の甘酢に浸し、冷めたら冷蔵庫に入れる。
冷めたらすぐ食べられるが、2~3日おいた方が味がなじむ。
ポイント
- 甘酢に浸っていない部分が出てきてしまう場合は、時々混ぜて、すべての冥加が甘酢に浸るようにする。
- ポリ袋に入れても良いですが、使い捨てることになるので瓶をおすすめします。。