本日もアーユルヴェーダの知識の中核「グルヴァディ・グナ」について、実生活や自己の経験に当てはめて考えてみます。
グルヴァディグナについて詳しく書いた記事はこちら
「重」と「軽」
今日は「重(guru・グル)」と「軽(laghu・ラグー)」です。
ヴァータ・ピッタ・カパのもつグルヴァディグナ
アーユルヴェーダでは人の体質を3つに(7種類に分けることも。実際には各要素の保有比率によってタイプは無限大)に分けます。
ドーシャがもつグルヴァディグナは各ドーシャによって異なります。今日取り上げる性質「軽・重」に関していうと、以下の通りです。
ヴァータ | 軽 |
ピッタ | 軽 |
カパ | 重 |
性質を実生活に当てはめてみる
自分の好きな視点で、実生活にあてはめてみましょう。
食べ物や行動の観点でたくさん想像できると、バランスが乱れた時に、どういう食べ物が、行動が、バランスをもたらすものであるかが分かるようになります。
食べ物
「軽」・・・(物理的な軽さ)ふわふわした、わたあめ、とうもろこし、サラダ、(消化しやすさ)おかゆ、煮た野菜、果物
「重」・・・餅、揚げ物、肉、魚、卵
性格
「軽」・・・軽率、軽快、気軽、軽口をたたく、軽い気持ち、軽いやつ
「重」・・・重鎮、どっしりとした落ち着き、安定感、重く考える、重々しい
行動
「軽」・・・軽い・軽め=たやすい・少な目、軽い運動
「重」・・・重大事、気が重い、重い=大変なタスク
自然・物質
「軽」……たんぽぽの綿毛、軽自動車、軽石、痩せた人
「重」……重石、太った人、岩
「軽」と「重」の例
実生活や個人の経験に当てはめて考えてみましょう。
例えば消化については、身体が重く、お腹が空いていない時に消化に重い食事(たとえばステーキやハンバーグ、オムライス、すきやき、中華料理、お餅、お饅頭、ケーキなど)を取れば、さらに体が重くなります。
でも、反対の性質である軽い食事(たとえばお粥、フルーツ、タンパクなお魚やささみ、あたたかくてさらっとしたスープなど)を適量取れば、そんなに悪化しないでしょう。
私個人の特徴や経験からも考えてみます。
私はよく不安になると、そのままネガティヴな方向へイメージが膨らんでいってしまう傾向があります。
物事を「重く」=真剣、まじめに考えすぎることがあるのです。
昔からよく母親などには「気軽に考えんといかんわー(尾張弁)」と言われてきました。重く考えてしまう私が「軽く」考えることで、精神的にバランスを取ろうという例ですね。
自分の内側への意識や行動を変えるだけでなく、周りの環境や接する人を自分の状態に合わせるのも効果的だと思います。
これは、イメージしやすいと思います。
私は、「ポジティヴシンキング」で、いい意味でも悪い意味でも「軽い人間」を好ましく思ってきた歴史がありますが、これはまさに自分と反対の質をもつからですね。
同性・異性含め人間関係においては「似たものが似たものを引き寄せ」ることも少なくありませんが……
グルヴァディグナのその他の質
グルヴァディグナについて書いた記事、グルヴァディグナのそれぞれの質を1組2種類ずつ紹介したその他の記事は以下のリンクからご覧いただけます。
>>グルヴァディグナとは
>>「熱」と「冷」
>>「乾」と「湿」
>>「粗」と「微」
>>「固」と「流」
>>「動」と「静」
>>「鋭」と「鈍」
>>「軟」と「硬」
>>「滑」と「荒」
>>「濁」と「清(透)」
いかがでしたでしょうか。
グルヴァディグナ、今日取り上げた「軽・重」について、皆さんも是非、イメージしてみてください。