体のお悩みを解消するために、多くの人が食事に気を使います。しかし、ある特定の味に偏ると逆効果になることも……
この記事では、心身のバランスを整えるためのポイントと、献立例をご紹介します。
1食の中に6味を取り入れることがポイント
便秘・肥満・ニキビ……そのようなお悩みがある場合、食事や、食事の仕方に問題があるのかもしれません。
症状を緩和し、予防するために以下の3点を心がけます。
- 消化できる
- 体質に合った食事
- 6味のそろった食事
最後のポイントである「6味のそろった食事」の6味とは、甘味、酸味、塩味、辛味、苦味、渋味のことです。
8/31、9/1に行ったアーユルヴェーダ料理体験会の献立は、6味を意識して作っています。
献立は後ほどご紹介します。
アーユルヴェーダ医も警告・偏った食事が身体に及ぼす影響
特定の味を好んで摂る傾向はありますか?
あるいは意識的に摂る傾向はありますか?
もしイエスなら、あなたの身体の組織の一部が活動過多に、あるいは過少になっています。病気の種を自分でまいているようなものです。
アーユルヴェーダ医であるDr.Robert E.Svobodaは、その著書「Prakriti your ayurvedic constitution」の中でこう書いています。
「それぞれの味と身体組織には関係がある。偏った味の摂取により、特定の身体組織が不活性になること、または乱用・悪用されることは、人間の病気の要因の一つである。これはアーユルヴェーダにおいて特に注意されるべきことだ」
特定の組織の活動過多は、空気、栄養、老廃物の通り道を大きくしすぎます。
逆に不活性になると、運搬物が滞りなく動くための障害となります。
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偏った食事が招く病気
たとえば、体重増加でお悩みの方は、甘いもの(炭水化物)を減らし、タンパク質と野菜を多く摂ろうとします。
主食を減らし、その代わりに塩やスパイス、醤油など発酵食品で味付けしたお肉や魚と、新鮮なサラダを食べるようにすると、甘味が減り、塩味、苦味、渋味を過剰摂取することになります。
すると味が過剰になった結果として、その味に関連する疾患が起こります。
たとえば塩味は、適量であれば消化力と食欲を増やし、組織を柔らかく、のびやかにします。
でも塩味を摂り過ぎると……
- 炎症
- ヘルパスやじんましんを含む肌の疾患
- 関節の疾患
- 性的不能
- 肌の皺
- 薄毛・脱毛
- 自己満足
- 怒り
こんな症状に見舞われます。
また、甘味のもつ良い作用が損なわれます。
- 心と身体を養い元気にする
- 飢えや渇きを取り除く
- 組織を増やす
甘味は私たちの身体だけでなく心にも栄養を届けます。それは「満ち足りた」感覚です。
この感覚の欠如により、やがて体は甘味を求め、過度な甘さ──本来の自然な甘味ではなく、精製糖や化学物質がたくさん入ったコンビニやスーパーで安売りされている甘いお菓子──に手を出すのです。
6味をそろえたバランスの良い食事の献立例
体験会で実際に参加者の皆様に味わって頂いた食事がこちらです。
- お粥:ポンガル(主に甘味)
- ビーツスープ(主に甘味)
- かぼちゃのサブジ(主に甘味・塩味・辛味)
- ひよこ豆(塩味・苦味・渋味)
- 紫キャベツのゴーワホディ(甘味・苦味・渋味)
- ケールとレタス・アボカドのグリーンサラダ(酸味・苦味・渋味)
- ラッシー(甘味・酸味)
6味のうち、どれかが目立つ食事はよくありません。
※ただし、朝食だけは、まだ消化力が十分に活性化していない時間帯であることから、消化がしやすい主に甘味をもつ穀物や果物を摂ることを推奨します。
辛味はもともと刺激が強い味なので、少量でもその存在が突出します。
他の記事でもアーユルヴェーダの献立例をご紹介しています。
>>スパイスを使った夏のご飯_献立の立て方
>>【レッスンの様子】アーユルヴェーダと食事法を学ぶ
>>食事法のポイントと献立の立て方
便秘・太り気味・ニキビなどの不調から解放されるために
一食の中に6味が入った、バランスの良い食事を心がけましょう。
体の状態に合わせて、何かの味が多くなったり、少なくなったりしても構いません。