みずみずしいウリ科の野菜、冬瓜。
中医学では体の熱をさます作用があるといわれ、夏バテ予防に重宝される食材です。
冬瓜の基礎知識と、普段の食卓に活用しやすいレシピをご紹介します。
冬瓜
まるまると大きな夏の野菜です。
分類 | 野菜類(ウリ科) | 旬 | 初夏~夏 |
原産地 | 東南アジア(日本には中国を経て伝来) | ||
種類 | 丸形、長楕円形(「小とうがん」「長とうがん」)など、形はさまざまですが、味の違いはあまりありません。 | ||
栄養 | 96%が水分で低エネルギー。ビタミンC、利尿作用のあるカリウムを含みます。 |
とうが、かもうりとも呼ばれます。
春から秋まで出荷されますが、日もちがよく、丸ごとなら冷暗所で冬まで貯蔵できます。
ほかの瓜類がないときに用いるので、冬瓜の名がつきました。
栄養
ほとんどが水分ですが、カリウムやビタミンCを含み、利尿効果もあります。
収穫
そのままにしておくといくらでも大きくなるので、若いうちに収穫します。
果皮は、未熟なうちは淡緑色で、表面にうぶ毛が密生しています。
成熟すると毛がなくなり、白い粉をつけます。
選び方のポイント
ずしりと重く、表面に白い斑点があるもの、白い粉が吹いているものが、熟していて食べごろです。
カットされたものも同様で、切り口がみずみずしいものを選びましょう。
保存
丸ごとなら保存がききます。
涼しく風通しのよい冷暗所で保存しましょう。
いったん包丁を入れたら、早めに食べきります。
保存時は、切り口をラップなどでおおい、冷蔵庫の野菜室で保存します。
扱い方のポイント
皮をむいて、中の種子とわたを取り除き、ゆでてから調理します。
癖がない味なので、ほかの材料と共に煮物などに用いましょう。
種とわたを除く
わたが残っていると食感が悪いので、取り除きます。
冬瓜を縦に切ってから、スプーンなどで削り取るようにして、種と、やわらかいわたの部分を取り除きましょう。
いちょう切り
冬瓜を縦に半分に切り、料理に応じた厚さに切ります。
皮をむく
緑色の皮は、加熱調理してもかたくて食べにくいので、包丁で削るように薄くむきましょう。
皮むき器でむいてもOKです。
薄くむくことで、加熱すると透き通る白い身の皮に近い部分が、うっすらときれいな薄緑色に仕上がります。
緑色の部分を残してむくと、かたさが気になる場合もあります。
皮をむいたあと、包丁で格子状に細かく切り目を入れてもいいですし、かたい皮を全部むいてしまってもいいです。
アーユルヴェーダの栄養学
アーユルヴェーダの観点から冬瓜を見ていきます。
アーユルヴェーダの栄養学の概要について
>>【アーユルヴェーダの栄養学】食材ごとに決まっている7つの性質
質(Guna)
- 冷性
- 重性
動作(Karma)
V↓P↓K↑
味(Rasa)
甘味
消化後の作用(Veerya)
冷性
効果(Prabhava プラッブハーヴァ)
- 薬効効果と解毒効果にすぐれている。
- 利尿作用、尿路結石、糖尿病に良い。
- 排泄を整える、痛みと乾燥を整える、体の疲れを取る、頭脳を明晰にする、細胞を作り変える。
- 体重を増やし、強さと免疫力をつくる。
- 悪化したピッタを鎮静する。ヴァータの人、体力のない人に良い。
- 夜夢を見る人に良い。
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