良質なオイルとして近年注目されているココナッツオイル。
本稿では、そんなココナッツオイルの基礎知識(脂肪酸組成、種類や製法、おすすめのココナッツオイル)やココナッツオイルを使った料理レシピをご紹介します。
ココナッツオイルとは
ココナッツオイルは、ココヤシの実の核の胚乳から圧搾法によって採取される油です。
ココナッツオイルの脂肪酸組成
植物油には珍しく、飽和脂肪酸(常温で固体、体の中で作られる脂肪酸)を多く含むオイルです。
ココナッツオイルは、飽和脂肪酸の中でも「中鎖脂肪酸」を多く含み、消化吸収がすみやかで分解が早いのが特徴です。
脂肪酸組成はラウリン酸が50%弱、ミリスチン酸が15%~20%、パルミチン酸が10%弱です。
ココナッツオイルの特徴
ココナッツオイルが高く含有している中鎖脂肪酸は、母乳や牛乳にも含まれる脂肪酸で、消化・代謝され易いため、乳幼児食や病人食としても適している脂肪酸です。
ココナッツオイルは約25℃以下になると固まる性質をもっていますが、酸化しづらく、熱に強いのが大きな魅力です。
ココナッツの甘い香りで、バターの代わりにパンに塗ったりしてもおいしく使えますが、調理用に香りを取り去った精製タイプも販売されています。
ココナッツオイルの種類と製法
エキストラバージンココナッツオイル
無農薬で育てたココヤシの胚乳を生の状態で熱を加えずに圧搾して、化学溶剤を使わずに抽出したもの。
バージンココナッツオイル
40度以下の低温でじっくりと圧搾して、化学溶剤を使わずに抽出したもの
無臭のココナッツオイル
ココナッツオイルはココナッツ独特の甘い香りがしますが、このにおいが苦手な方もいます。
その場合は、無臭のココナッツオイルを購入することをおすすめします。
ただし、購入する際には、精製方法を確認しましょう。
無臭のココナッツオイルをは、精製(Refine)・漂白(Bleach)・脱臭(Deodorize)の処理が施されたものがあります。
基本的に薬剤(添加物・科学物質)が使われています。
せっかく身体に良いオイルを使うなら、天然素材を使っている安全な商品を選びたいですよね。
中には、活性炭や天然石灰などの天然素材を使用して処理を行っているココナッツオイルもあります。
商品の裏の表示をよく確認して、希望に合うココナッツオイルを選ぶとよいでしょう。
当教室ではココウェルのエキストラバージンココナッツオイルを使っています。
保存
ココナッツオイルには、25℃以下では固まり、25℃以上に温めると液体になるという特徴があります。
固体でも液体でもオイルの品質に影響はないので、常温保存でOKです。
直射日光と高温多湿を避けて保存するようにしましょう。
ココナッツオイルの効果・効能
ココナッツオイルはさまざまな健康効果をもたらすと、近年ブームにもなりましたが、油脂類ですので、摂りすぎは厳禁です。
抗菌効果
ココナッツオイルの脂肪酸の約50%を占めている「ラウリン酸」は、細菌、ウイルス、真菌などに対する抗菌効果が認められています。
マウスに与えると便の中のカンジダ菌が減少するという研究結果も出ており、カンジダ菌の増殖抑制への効果が期待されています。
抗酸化効果・免疫力アップ効果
「ラウリン酸」には抗酸化効果があり、免疫力を高めるといわれています。アンチエイジングのほか、風邪予防などにも効果が期待できそうです。
皮下脂肪・内臓脂肪低減効果
ココナッツオイルには食欲を減少させる効果、脂肪の燃焼を促進させる効果があり、腹部や臓器の周囲に溜まる腹部脂肪の減少に特に効果があるという実験結果も出ています。
ただし、油ですので摂りすぎは厳禁です。
いつものオイルをココナッツオイルに置き換えることで脂肪を減らせるかもしれません。
アルツハイマー型認知症の症状軽減効果
ココナッツオイルに含まれる中鎖脂肪酸は、分解されると一部が「ケトン体」となります。「ケトン体」はアルツハイマーの方の脳のエネルギーとして注目される物質です。
利用
せっけんの原料やマーガリン、食用油として使われています。
また、伝統的には発疹や火傷、皮膚の炎症などにも使われてきました。アーユルヴェーダのマッサージオイルとしても使われています。
美容オイルとして、クレンジングや頭皮のケアなどにも用います。
ココナッツオイルはどんな料理に使えるのか?
当教室ではスリランカ料理をベースとしたアーユルヴェーダ料理を作っています。
スリランカは、ココヤシの木が自生する島。
料理には、ココナッツオイルを始め、ココナッツ製品をよく使っています。
ココナッツオイルは、基本的には普通の油のように様々な料理に使えます。
バター代わりにトーストに塗ったり、炒め油として使ったりできます。
当教室のオンラインロースイーツ教室でも、ココナッツオイルをよく使います。
ココナッツオイルをコーヒーや紅茶などの温かいドリンクに入れることで摂取するのが流行った時期もあります。
ただし、前述の通り、ココナッツオイルは25℃前後で固体になるオイルです。
サラダや、冷ました状態で食べる他の料理に使うのは適していません。
ココナッツオイルを使った料理レシピ
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