グルヴァディグナ「軟」と「硬」│アーユルヴェーダ基礎知識

アーユルヴェーダ

おはようございます。

グルヴァディグナのうち、今日取り上げるのは「軟」と「硬」です。

「グルヴァディグナとは」のブログで、

  • グルヴァディグナとは何なのか?
  • なぜこれを理解することが必要なのか?

についてお伝えし、10組20種類のグルヴァディグナをご紹介しました。

この世界の全ての物に存在している質にグルヴァディグナがあります。
私たちの体質にも質があり、バランスの整った状態でいるために、同じ質を取り入れたり、相反する質を取り入れたりします。

そのため、それぞれの質と、その反対の質に目を向けることが大事です。

グルヴァディグナについて詳しく書いた記事はこちら

今日は、これらの質についての理解を深めるために、1組2種類の性質に焦点を当てて考えてみます。

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Akthinaアクティナ(硬)とMriduムリドゥ(軟)

「軟」と「硬」です。

ヴァータ・ピッタ・カパのもつグルヴァディグナ

アーユルヴェーダでは人の体質をエネルギーバランスによって分けます。
ドーシャがもつグルヴァディグナは各ドーシャによって異なります。今日取り上げる性質「軟・硬」に関していうと、以下の通りです。

ヴァータ
ピッタ
カパ

 

性質を実生活に当てはめてみる

自分の好きな視点で、実生活にあてはめてみましょう。
食べ物や行動の観点でたくさん想像できると、バランスが乱れた時に、どういう食べ物が、行動が、バランスをもたらすものであるかが分かるようになります。

食べ物

「硬」・・・硬水、小魚、炒った豆、イカ、スルメ、硬いご飯、梅干しの種
「軟」・・・軟水、果物の果肉、豆腐、白身魚、お粥、茶わん蒸し

性格

「硬」・・・硬派、硬い文章、表情が硬い、まじめ、エネルギッシュ
「軟」・・・軟派、柔軟性がある、お調子者、リラックス、おだやか

行動

「硬」・・・バリバリ・アクティブに行動する
「軟」・・・ソフトな態度、さしさわりのなさ

 

「硬」と「軟」の例

英語で「硬」はHardnessエネルギッシュさ、熱意、ストイックさなどの特徴があります。

「軟」はSoft 柔軟性や物腰の柔らかさがあります。

ある上司の例です。
彼は、おそらくカパとピッタ体質の男の人で、お酒が大好きで、びっくりするほど大きな体をしています。
「硬」と「軟」の質をバランスよく持っている人であると思える人です。

彼はチームのメンバーに接する時、電話の向こうの相手、各支社、支店のキーマンなどへ支持を与える時、ねぎらいの言葉や気遣いを忘れず、とても「ソフト」な物腰で接していました。
ユーモアや世間話を交え、飲み会でも和気あいあいとした雰囲気を作り出してくれます。

 

一方、目標を成し遂げようとする意志、明確な指示、関係部署へ交渉する際の毅然とした態度など、ソフトとは相反する要素も必要な時に発揮され、彼自身の仕事のスタイルがとてもエネルギッシュで熱意にあふれていました。

場面に応じ「硬」と「軟」を切り替えられている、良い例ですね。

ちなみに、彼はリーダー研修の際、「リーダーの性質の分類分け」というものを受けました。

「事を見るか」、「人を見るか」が縦、「考える」、「行動する」が横の表で、彼は、どの項目も極端でなく、真ん中あたりに位置したようです。

これは、彼が若い時からそうだったわけではないようで、徐々に、「考える」「事を見る」の質が増えていると分析していました。

要は、彼はもともとの自分の性質から、立場が変わって必要になった質を少しずつ取り入れた、ということです。

グルヴァディグナのその他の質

グルヴァディグナについて書いた記事、グルヴァディグナのそれぞれの質を1組2種類ずつ紹介したその他の記事は以下のリンクからご覧いただけます。

>>グルヴァディグナとは
>>「熱」と「冷」
>>「乾」と「湿」
>>「重」と「軽」
>>「粗」と「微」
>>「固」と「流」
>>「動」と「静」
>>「鋭」と「鈍」
>>「滑」と「荒」
>>「濁」と「清(透)」

 


いかがでしたか?

みなさんも自分の身近な例で、考えてみてください。